俳句添削道場(投句と批評)

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無月かな光る怪獣夜の塔

作者 お七  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

万博公園の民族博物館に行き、あっという間に時間が経ちました。閉館時間まで観覧した後、隣りの敷地にあるショッピングモールでお茶を飲みました。帰ろうと外に出ると、何と太陽の塔が光を放ち、まるで怪獣がそこにいるかのようでした。驚いてできたのがこの句です。ご指導よろしくお願いいたします。

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「無月かな光る怪獣夜の塔」の批評

回答者 はや

太陽の塔の昼バージョンと夜バージョン、いいですね!せっかくなので「太陽の塔」とはっきり入れる方に一票です。
虫の闇太陽の塔光りをり
虫の声が響く暗闇で太陽の塔が怪しく光るかんじにしてみました。怪獣入れられず…。皆様の提案句、太陽の塔も怪獣も季語もちゃんと入っていてすごい。
月光や太陽の塔怪獣に
月の光を浴びて怪獣に変身する太陽の塔(笑)
皆様のようにはうまくできませんでした…。

「吾を背負ひ走る」へのあたたかいコメントありがとうございました。とっても嬉しいです。これからもがんばります!

句の評価:
★★★★★

点数: 2

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月に吠ゆゴジラと見しが太陽の塔

回答者 小西晴菜

句の評価:
★★★★★

お七さま。拙句に丁寧なコメントをくださり、ありがとうございます。
「巴旦杏」の名を、母の口以外から聞いたことがなかったので、驚きと嬉しさで俳句から脱線してしまい、失礼いたしました。
さて、掲句、添削でも提案でもありません。御句を拝読して、あれこれ想像していると、ここへたどり着いてしまいました。
下五「夜の塔」だと、イサク様もご指摘のように、太陽の塔とは思えないなあ、ライトアップされた通天閣とか東京タワーとか。と、考えたら、東京タワーを破壊するゴジラが浮かんできて消えません。
そして、太陽の塔が怪獣に見えたのは、日本全国の他の塔と違って、顔と腕(?)があるからですよね。とすれば「太陽の塔」限定。
次に思い出したのが、なおじい様の「瑠璃立羽」の比喩の句。この句を、負乗さまがコメントで「枯れ葉と見しが瑠璃立羽」とされていたので、「見しが」を拝借して「ゴジラに見えたが太陽の塔だった」としました。
私のオリジナリティは無し、発想から何から、まさに「人のふんどしで相撲」状態の句です。
さらに、東京のゴジラはタワーと戦っているけど、大阪のゴジラは手持ち無沙汰なので、お七さまが隠していた月も出してしまい、遂に萩原朔太郎のふんどしまで借りてしまいました。
ちょっと調子に乗りすぎました。改ざんにもほどがありますよね。申し訳ありません。
これに懲りず、今後ともよろしくお願いします。

点数: 3

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「無月かな光る怪獣夜の塔」の批評

回答者 げばげば

句の評価:
★★★★★

こんにちは。
いつも勉強させていただいています。

お七さん、なおじいさんが素敵なコメントを書いてくれていましたね。巴旦杏の句に思わず置きに来てくれた小西さんの句にもしびれましたしねー。俳句って面白いってどっぷり浸かってしまいそうですね(*'▽')

御句、今回は比喩ですね。めちゃくちゃでかい太陽の塔ってたしかに怪獣みたいですよね。
太陽の塔が怪獣に見えたということですが、なぜ光ってたのかが実景を見てなくてわかってなくて、ライトアップのことですか?月光ですか?無月だから月光ではないのかな?

気になった点は伝えておきますね(^▽^)/
・無月は中秋の名月が曇って出ないことを惜しみ、名月が見えないことの風情の季語です。今回の句にベストチョイスかどうかです!
・三段切れと言われる、5・7・5でぷつぷつと切れる形の句になっているので、俳句ではなるべくそれを避けようとします。
 無月かな/光る怪獣/夜の塔
・怪獣のような太陽の塔という風には届いていないかもしれません。
・無月なら「夜」は省けそうです。

怪獣めく太陽の塔月明かり
怪獣めく太陽の塔月の雲
怪獣めく太陽の塔虫の闇

月光に光っているバージョンも置いておきます。他は光っていたことを出せずでした。真相はいかに(*'▽')

点数: 2

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「無月かな光る怪獣夜の塔」の批評

回答者 なお

句の評価:
★★★★★

お七さん、こんにちは。
万博公園第二弾ですね。小西さんのおっしゃっているように、太陽の塔は塔と言っても顔や手がありますから、その意味では夜に見たら不気味でしょうね。多分、ライトアップされていたのだと思いますが、あれってお腹のあたりにもう一つ顔のレリーフのようなのがありませんでしたっけ?あれ怖いですよね。

提案句ですが、まず、「無月」はここでは適切かどうか。月のある無しはあまり関係ないかもです。ましてそこを「かな」で詠嘆しなくてもいいかも。感動の中心はそこではないはずです。
次に、「光る怪獣夜の塔」ですと、光る怪獣と夜の塔が別のものに読めてしまいます。「夜の塔」とは太陽の塔のことです、というのはちょっと厳しいかもしれません。ここは太陽の塔と言ってしまったほうがいいのでは?我々はわかりますが、この句を初めて読んだ方々にはわからないと思います。

そこでこうなりました。
・太陽の塔も怪獣秋の夜は
長く寂しい秋の夜には、いくら明るい「太陽の」塔といえども怪獣にしか見えなくなってしまう、という意味です。

これからますます日が落ちるのが早くなりますね。

点数: 2

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「無月かな光る怪獣夜の塔」の批評

回答者 イサク

句の評価:
★★★★★

おはようございます。

この句は「太陽の塔」とはわかりません。
が、光っている怪獣みたいな塔(あるいはビル)を受け手が想像できれば問題はないので、そこの説明はなくてもOKです(あってもいいです。十七音に収まれば)。

他はだいたいげばげば様からもあるとおりで、
◆三段切れは解消したいです。「助詞の省略」が明確にわかれば切れないので、例えばそういう工夫もあります。
◆「夜」は省略した方がいいです(あえて残すケースもあるかも)。
季語「無月」は検討の余地ありです。季語としての説明はげばげばさまの言うとおり。提案句ではそのまま残します。

・無月かな塔は怪獣めき光る
・無月かな怪獣のごと光る塔
・怪獣のごと太陽の塔無月

点数: 1

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