「藍浴衣去年の白より大人びて」の批評
「こぞ」と読ませて全然良いと思います。字余りの是非。これは極めて難しいですね。僕なんかじゃその成功可否はわかりません。
ただ、中8のリズムは明らかに重くしくなることは5・7・5で読む時と比べたらわかると思います。(逆に言うと、音の組み合わせで5・7・5とさほど変わらないならそこまで気にする必要ない。)
中8を成功させるのは、この重くなるリズムが句に生かされいるか・必然性があるかと言うことなんですが、僕はそこいまいち判断できません。成功していると言われている句もよくわかりません。
春ひとり槍投げて槍に歩み寄る 能村登四郎
これ、中八の名句として有名ですけど、この「て」をあえて入れたリズムが成功しているとされています。わかるような、わからんような。ただ、「て」を外すと全然ダメなことはわかりません?
あいゆかた/こぞのしろより/おとなびて
ー綺麗なリズムですね。すっと入る。
あいゆかた/きょねんのしろより/おとなびて
ーきょねんのリズムがなんか無駄に触りますね。
あいゆかた/こぞのしろよりも/おとなびて
ー重みが出ますね。こぞのしろがリズムと相まってグッと強調されます。
が、その強調が成功しているか?となるとうーん。って感じでしょうか。
添削のお礼として、卓鐘さんの俳句の感想を書いてください >>
中七をきょねんの…と読むと8音になり、こぞの…と読めば7音に収まるのですが、この場合もこぞと読めるのでしょうか?
また、中八って、かなり否定されていますがそれほどダメなものでしょうか?(もちろんこの句に限らず)
どなたかご教示いただければ幸甚です。