「蔓草や垂れ重なりて溽暑かな」の批評
回答者 女郎花
添削した俳句: 蔓草や垂れ重なりて溽暑かな
私が文献を調べた結果です
現状、蔓(つる)草では季語として特定の季節を捉えることは出来ていませんね
蔓草は茎がつる状に伸びる草の総称ですから、つる状に伸びる草は一年中見つかると思います(冬は少し厳しいかも)
似たような言葉に三夏の季語「葎(むぐら)」はありますが、つる植物そのものを指す言葉ではないようです
カナムグラなどのムグラの仲間を指すことも、広い範囲に茂る雑草を指すこともあるようです
本当の問題点は「や」と「かな」の力のバランスが合っているかどうかだと思います
切れ字二つはあまり好まれませんが、滅多なことでバランスが取れないのが大きな理由のようです
切れ字を勉強していると分かりますが「季語+かな」はかなり強い存在感と力を持ちます
「垂れ重なる」という複合動詞も力があります
力の強いものがたくさんあるため、バランスを崩しやすくなってしまいます
「季語+かな」だけを活かすと、力の入りすぎた感じがなくなります
蔓草の垂れて重なる溽暑かな
もしかしたら一旦この形を考えてから少しずつ推敲したのかもしれませんので、三男さまのためのお話ではないかもしれません
そのときはごめんなさい
ただ、間違いを教えてしまうことをなんとも思わない人の意見は誰のためにもなりませんね
点数: 4