凩や靴紐固く結びたり
回答者 平果
添削した俳句: 靴紐は固く凩を走らん
「走らん」には、詠み手の決意や意欲がはっきり表れていますね! 吹き荒ぶ凩をものともせずに、前へ進もうという決意ですね。
「靴紐は固く」にも、ただ奔放気ままに進もうとしているのではなく、一歩一歩を踏み締めるように着実に歩もうとする思いが見て取れます。
ただし、下五の頭が「を」という助詞になるのは、句全体のリズムを損ねることになると思います。
季語の「凩」を上五に置いて切れ字「や」を付し、貴句の要である「靴紐固く」を中七に据えるところまでは、すんなりと浮かんだのですが、下五の「結びたり」だと「走らん」という具体的な行為と決意が薄らいでしまいますね。「たり」によって、せめて決意だけは込められるようにしてみましたが、やはり「走る」という行為も残したいですね。ですが、今の私には、これが精一杯です。
僅かでも御参考になれば幸甚です。
点数: 4