俳句添削道場(投句と批評)

佐々木健一さんの添削最新の投稿順の2ページ目

満月とGPSに入力す

回答者 佐々木健一

添削した俳句: 満月のGPSや地球号

GPSを使うとき行き先の名前なり住所なりを入力して使うわけです。
作句意図の未来への指針となるGPSという、未来への不安。
GPSはナビゲーションでリモコンのように操作しているわけではない気も。
月の満ち欠けと海の満潮干潮の関連性を思い出しました。
擬人化ならぬ機械化、地球を自動車か何かの乗り物に見立てているのが、この句のおもしろさだと思いました。
位置を移動するわけでない現在も全人類を未来へと運んでいる乗り物。
GPSという言葉を取り入れた俳句を考えたことはなかったので、作ってみたくなりました。
満月、地球号、GPS。
地球号の発想や未来への不安感はGPSではどうにもならない気もしたので、ちょっと古いSFものっぽい句で、満月への憧れの句に直してみました。
宇宙船でGPSで星を入力すると到着時刻やルート検索できる時代、別の星に移民する時代が来るとしたら、その頃の地球はどうなっているんでしょうね。

点数: 0

後悔も新米も噛みしめうまし

回答者 佐々木健一

添削した俳句: 失敗を新米噛みしめ糧にする

悔しさを噛みしめながら食事をしているとき、新米のおいしさに、明日の糧にしようと悔しさが、なんというか浄化される。
おいしい食事、新米に気持ちが癒される。
新米を新人の言い替えの意も隠されているとのこと。よく噛んで新人の味を引き出してあげたいといった感じでしょうか。
悔しさが「噛む」ということで前向きな気持ちになる、この動作による変化が素敵な一句だと思いました。
作句意図なしで読んだとき「失敗」を糧にするために噛む、「失敗」から得られた経験は新米のようにとてもありがたいものという句だと思いました。

あえて575ではなく557の変奏曲?で直してみました。

俳句には生憎(あいにく)はない」
俳人は雨が降ったら降ったで風情をよろこび、風がふいたらよろこぶ。
俳句にすると、人生はどんなことも「生憎」はない。
仕事のイライラもまた俳句にすれば、こんなに前向きに。
俳句ってすごい素敵なものだと感じさせていただきました。

点数: 2

冬を待つ木の実つやめく朝の庭

回答者 佐々木健一

添削した俳句: 東天よ寒暁を知る椿の実

秋から冬の季節の移り変わりを早朝の日の昇る時間差、気温、椿の実を見て感じた感動をこの句は詠みたかったのだと、作句意図を読ませてもらってわかりました。
季語の「寒暁」(冬)と「椿の実」(秋)が重ねられているのは、秋と冬の混在を感じたからなのでしょう。
「東天よ」と呼びかけるものがいる。
「寒暁を知る」とさらに言うように
「椿の実」がある。
というような宮澤賢治の童話のように話す木の実の一句としても楽しみました。
なぜ、椿の実は、天にどんな気持ちで語りかけているのか?
そこに合う秋の季語として「冬を待つ」というのはいかがでしょうか?
「春を待つ」に似ていますが「冬を待つ」は、ただ待ちわびるのではなく、準備はできている、覚悟もある、かかってこいという雰囲気の秋の季語です。
秋の朝の庭にある椿の実を見て感動したのと、朝の空の美しさに感動したという二つの感動は、一句で作るはもったいない気もします。
椿の実に朝日があたり、つやめく。つやめくのは冬を迎える秋の木の実の覚悟のつやめき。
つやめくとすると木の実のクローズアップだけでなく反射の光を感じられますが、擬人化することを避けられます。

寒椿という季語もあり、椿と雪の絵画もありそうなこと、さらに木の実とすれば、句を読む人がどんぐりでも、他の木の実でも同じように「冬を待つ」という季語が受けとめてくれます。

感じた季節の変わり目を、さみしさではなく、力強く待つ。
「東天よ寒暁を知る椿の実」の一句から感じた秋の木の実のたくましさへの感動を「冬を待つ」という季語で、椿の実の擬人化ではない句に直してみました。

指摘事項: 季重なり

点数: 2

見得を切る回転寿司のトロつまみ

回答者 佐々木健一

添削した俳句: 回る寿司トロを摘まんで背伸びして

摘まんで背伸びして
のところがリフレインっぽい雰囲気はあるけれど、摘まんでいるのは背伸びしてますよ、と説明的だと思いました。
歌舞伎で大見得を切るというのを使って、背伸びしての気持ちを上五にしてみました。見得と見栄をかけている感じで。
回る寿司、よりも、回転寿司と言い切ったほうが、回る、つまむと動詞かふたつあるよりもすっきり整います。

どうでしょうか?

点数: 1

佐々木健一さんの俳句添削依頼

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