「炎天に帰国メダルをお土産に」の批評
こんにちは。
暦の上では夏終盤ですが、なおじいさん的には夏の盛りなのかも。
(いや、しかし、暑すぎか…)
御句、コメント「時節に合わせてみました。」とのことですが、
“実はオリンピックとは無関係な景のつもりだったり?”
などと疑りながら読みました。
それは「お土産」の「お」から。
前句の「地蔵様」の「様」もですが、十七音に収めることを考えると
真っ先に切り捨てそうなところが捨てられずにあるのは、
ここに意図があるのではないかと。
「土産」でなく「お土産」。家族友人などの近しい人の間でやりとりされる物のように感じます。
そこで、
子(あるいは孫)が修学旅行先のオーストラリアから真夏のニッポンに帰ってきた。
「お土産」といって、なんだか大事そうに持ってきたが…、安っぽいメダル。予想外に軽い。
(自分も昔、修学旅行ではしょーもないものを買っていたなあ…、などと回想も)
といった感じにも読めるかな、と。
コメントにある「ヴィトン」だったら「お土産」の語感と何か合わない感じがするので、
「メダル」で良かったと思います。(仮に「ヴィトン」だったら、「お」を取って語順を変えて、
炎天に帰国土産にルイ・ヴィトン
でしょうか)
句としては、以下の二点が気になりました。
・「帰国」が説明っぽい。
・「炎天に」の「に」が意味を取りづらい。
添削としては、
炎天やメダルをひとつをお土産に
(「炎天へ」も考えてみましたが、いったん切るかな、と)
今後ともよろしくお願いします。