俳句添削道場(投句と批評)

イサクさんの添削最新の投稿順の2ページ目

「此処彼処シャッター音やあやめ園」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 此処彼処シャッター音やあやめ園

こんにちは。

ご覧になった風景を「説明しよう!」という意気込みは見えます。
で、説明する方向へ走ってしまって、「そこかしこでシャッター音がしましたよ、あやめ園で」という説明の句になってしまいました。

◆いまどきスマホやデジカメの撮影の音を「シャッター音」と言うのかな?
 私は「建物のシャッターをガラガラと閉める音」を想像して、売店がいっぱいあるあやめ園を想像しました。
 この点は、「通じる通じない」なので、保留します。

◆助詞「で」が省略されていますが、「そこかしこで」「あやめ園で」という、場所の説明が二度入っています。
 御句の場合は上五の「此処彼処」という主観の説明をあきらめて、撮影音の描写に徹して、「あやめ園」は言い換えて受け手の想像に託したいところな気もします。

・撮影の音つぎつぎと花あやめ

点数: 0

「秋風の火照り触れる手夕焼け空」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 秋風の火照り触れる手夕焼け空

おはようございます。ミジンコさんはじめまして。
よろしくお願いします。
私は若干厳しめに見えるかもしれません。ご容赦ください。

まず、俳句のルール的な話。
◆俳句のリズムの五七五は、できていると思います。
◆「秋風」と上五に季語がありますが、下五の「夕焼け」が夏の季語になっており、季語がふたつ入っている状態です(季重なりと呼びます)。
 「秋風」を季語として使いたいのだと想像します。ので、下五の「夕焼け」を別の言葉に変えるのがよいかと思います。

で、句の内容と日本語の話です。
◆【秋風の火照り】という、触れることのできなさそうな『何か』があります。「触れる手」とありますので誰か(自分?)が触っています。ここは、実際は何に触れていると言いたいのでしょうか?
 たとえば「秋風に触れる」ならば詩的だと思うのですが、「火照り」が入ったことで途端にわからなくなってしまいました。

 もしかしたら、「秋風が、火照っている自分に触れる」と言いたかったのかも、という想像もしましたが、「触れる手」と【手】の映像が出てきますのでこの解釈はできませんでした。

 また、「火照り」といえば熱を持っているイメージです。で、「秋風」は夏よりも涼しげな「秋を感じる風」の季語です。秋の季語では「残暑」「秋の日」など「火照り」と相性がよさそうな季語もあるかもしれませんが、「秋風」は相性が悪そうに感じますね。
 こういう点で、「火照り」「触れる手」など【なんとなくで言葉を置いてしまった】ようにも見えます。

句の意味(出したい映像)が解釈しきれていないので、こうしたら、という提案句も難しいです。
たとえば「秋夕焼」という秋の夕焼けを表すの季語があります。こちらを使って、「風」「火照り」などの言葉を残して、私なりの解釈で作ってみると、

・火照る頬を風とおりぬけ秋夕焼

上五が六音の字余りになりましたがあまり気にならない形のはず。
「秋夕焼」はこの場合「あきゆやけ」と読めるので、下五はちょうど五音です。
秋の風景の季語+「風」なので、「秋の風」も出ていますよね。

という感じでした。

まずは
◆季語っぽいものを調べて季重なりをできるだけ避ける
◆十七音で最低限のことは伝わるように(御句では「秋風の火照り」に何を思い浮かべたらいいかわからなかった)
次は、このあたり、注意してみてください。

点数: 1

「永劫に白クロッカス心の隅」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 永劫に白クロッカス心の隅

こんにちは。はじめましてだと思います。よろしくお願いします。

御句、季語の「白クロッカス」以外の措辞がふわっとしており、季語「白クロッカス」以外の映像が見えませんでした。

◆コメントに「字足らず字余りはないはず」とありますが、
 素直に読むと
 「えいごうに/しろくろっかす/こころのすみ」
 下五が下六の字余りのようです。
 「心」あるいは「隅」の読み方が違いますか?

今回、たぶん「永劫に心の隅に白いクロッカスを覚えておく」という意味で詠みたいのかなあと推測しました。
この意味だとして、
◆中七にどの季節のどんな花を入れても、同じような意味で句が成立してしまいます。「白クロッカス」という季語が生きて来にくいという弱点があります。
◆「白いクロッカス」以外に映像がなく、どんな状況で咲いているのかわからず、「白いクロッカス」を見たという感動が伝わらないように思います。
◆「永劫に」は季節を感じさせにくい弱点のある言葉ですし、やや感傷的に思います。
 「心の隅」も作者の気持ちの意味が強く、映像のない言葉。
 どちらかだけを生かすことはできるかもしれませんが、両方を使うのは難しいかもしれません。

前の句でも「俳句は感情を直接詠まず、映像を描写するのがコツである」とコメントがありまして、私も同じ意見です。
できるだけ、今咲いている「白いクロッカス」を引き立てるように読みたいところです。

たとえば「永劫」は残して作ってみます。

・永劫を望むや白きクロッカス

点数: 1

「夏の夜や壁にゴキブリ黒光り」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 夏の夜や壁にゴキブリ黒光り

こんにちは。はじめまして。
あまり気分のよくないことを俳句で吐き出している句ですね。

◆「夏の夜」が季語、「ゴキブリ」が季語で、季重なりです。「ゴキブリ」も夏の季語なので、「ごきぶり」とひらがな表記して「夏の」をはずせばよいと思います。

三段切れっぽいリズムになっていて調子がよくないので、語順を変えてみます。

・ごきぶりの黒光りして壁這う夜
・ごきぶりの黒光りせり夜の厨(くりや)

ご自身でもいろいろ研究してみてください

点数: 0

「園の眼差しの先風薫る」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 園の眼差しの先風薫る

こんにちは。
上五脱字は「松園の」と受け取ります。

先に、先の句にコメントしました。こちらの句はこちらで。

◆コメントに「松園の眼差し涼し森の精」とほぼ同じ内容とありますが、句材が同じようですが全く違う句だと思っています。
 こちらは「森の精」が抜けて季語に託されており、全体的にすっきりしています。

◆先の句の私のコメント「松園」という人名を入れて説明する必要があるかどうか、という点はやはり気になります。
 絵の感動だけで句を成立させるならば、以下のような方法がありますね。

・美人画の眼差しの先風薫る

どうしても「松園」を入れたい、というならばこだわってもらってもよいと思いますが、「松園の説明」「松園の絵の説明」をするような句にはしたくないところですね。
画家で言えば「北斎」は俳句の句材としてよく詠まれているようです。

点数: 0

イサクさんの俳句添削依頼

最新の投稿順に並んでいます。回答が付いた投稿が先頭に移動します。

やりましたって声が聞こえて風光る

回答数 : 25

投稿日時:

山笑う地球に罅の入るほどに

回答数 : 47

投稿日時:

うららかや100円玉のかがようて

回答数 : 70

投稿日時:

啓蟄に入りましたよ鳩歩く

回答数 : 25

投稿日時:

ドカ雪と言ふと言へども春の雪

回答数 : 81

投稿日時:

イサクさんの添削依頼2ページ以降を見る

その他の添削依頼

鳥葬に山明るくなれり龍の玉

作者名 感じ 回答数 : 2

投稿日時:

冬日差し畳によぎる鳥の影

作者名 じゅん 回答数 : 1

投稿日時:

中古車犇犇スモッグ濃き埠頭

作者名 げばげば 回答数 : 14

投稿日時:

添削依頼をする!

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

▼添削依頼された俳句の検索

▼添削と批評(返信)の検索

ページの先頭へ

俳句添削道場の使い方。お問い合わせ

関連コンテンツ