俳句添削道場(投句と批評)

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もっと降れ白雨嬉しやふたりきり

回答者 食山人

添削した俳句: 夕立が嬉しいときはふたりきり

まず頭に浮かんだ情景は下記でした:
 古寺や夕立嬉しふたりきり
でも、原句の気持を強調しようと、次のように上五を工夫してみました。
 もっと降れ夕立嬉しふたりきり
最後に、「はくう」と短縮、「や」で更に強調してみましたが如何でしょうか。

点数: 1

車窓へと紅葉かの日の淑女へと

回答者 ハオニー

添削した俳句: あの紅葉悼む車内に色を差し

なるほど、この句の意味を聞いてそういうことなのかと理解しました

紅葉の持つ雰囲気が、重苦しくなった車内を明るく染め上げている
という詩的な表現は素敵です

問題点が2つあります
一つ目は「あの」です
作者さんと読み手の間で、「あの紅葉」で想像するものに違いが出てきます
「伝えたいこと」と「伝えきれたこと」との間に溝が生まれています

二つ目、こちらはもっと大きな問題点です
「悼む」
これは終止形と連体形が同じ「悼む」であるため、
あの紅葉 / 悼む車内に色を差し
あの紅葉悼む / 車内に色を差し
と、2通りの読み方ができるのです
車内の悼む雰囲気を出したいのか、紅葉を悼んでいるのか
ひねくれものは「紅葉を悼んでいる?」と必ず読みます
そうなると、作者さんの表現しようとしていたことは伝わりません

手直しの句は、句の説明を私なりにこしらえたものですから、あまり参考にならないかもしれません
やはりお話を全部入れることは出来ませんでした

入りきらなかったところは、短歌にしていただくとよろしいかと思います

点数: 1

かたぐるま羽を休めて涼みけり

回答者 ハオニー

添削した俳句: 扇風機羽を休めて涼みをり

季重なりが悪い、なんてことは一切ありません
季重なりの名句は、探せばたくさん見つかります
ただ、ものすごく失敗しやすいだけです

この句、「扇風機」「羽を休める」「涼む」と、言葉のイメージがかなり重なっていることの方が厄介です
意外性がない句だと、季重なりだからよくないという(俳句初心者~初級者の)一般論で、ダメな句と判断されやすいものです

「涼む」と「羽を休めて」という表現を信じて、「扇風機」ではないものにすると、意外性が出ます

をり、は「存在する」のほかに「座る」なんて意味があるため、かたぐるまにはふさわしくないため、切れ字「けり」に変えました

肩車の羽って何だ!?
あ、上の人の腕のことかな?
確かに、じっとしてる方が涼しいかもね
...と、読んでくれる人がいることに期待しました
(結局、季語1つしかないけれどそれは些細なこと←)

点数: 1

鬼嫁にノーしか言わぬ扇風機

回答者 腹井壮

添削した俳句: 扇風機羽を休めて涼みをり

新米さん、こんにちわ。

これはただの川柳です。

他人の評価さえ気にしなければ詠んだ本人が俳句と川柳を区別する事です。

ですからあまり神経質になる必要はないかと思います。

点数: 0

紅葉あゝ悼む車内に色を差し

回答者 大須賀一人

添削した俳句: あの紅葉悼む車内に色を差し

佳句と呼んで申し分ないかと思います
添削の必要は無いかと思いましたが
紅葉と車内の緩衝剤として少しだけ手を加えさせて頂きました

点数: 2

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