勾玉の光沢の色梨一片
添削した俳句: 発光の勾玉となる梨一片
はじめまして、お世話になります。
御句ですが、比喩を用いた一物仕立ての句と読みました。勾玉と切った梨の形、「言われてみれば似ている」と気付かされました。読者の想像を掻き立てる、面白い句だと思います。
ただご自身でもお感じになられているようですが、少し言葉選びに苦労されている印象です。辻様の表現したい内容を踏まえた上で、言葉だけ変えてみます。
まず上五の「発光」ですが、勾玉が自ら発光することはないので、これは光沢ということでしょうか? また中七の「となる」も少し分かりづらいので、違う言葉にします。
・勾玉の光沢の色梨一片
こうしますと、読者はまず「光沢のある勾玉」の映像を思い浮かべます。しかし直後に「の色」とあるので、それが勾玉ではないことを知ります。それは一体なんだと考えた時、下五でその正体が「梨一片」だということに気付くわけです。
これがおそらく、辻様の描きたかった映像だと思うのですが、いかがでしょうか。
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