俳句添削道場(投句と批評)
イサクさんのランク: 師匠2279段 合計点: 6,954

イサクさんの俳句添削依頼

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淀川を歩いて渡る秋の空

回答数 : 40

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人の句は人の子である時鳥

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手の甲にねぎの絵を描く二月尽

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征く雲の集める星や龍天に

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寒空の彼は飛行機か明星か

回答数 : 7

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イサクさんの添削

「散る銀杏かと思いきや冬の蝶」の批評

添削した俳句: 散る銀杏かと思いきや冬の蝶

こんばんは。

なお(じい)様(表記しつこい?)節ですね!!

俳句として成立はしていると思うのですが、やはり「かと思いきや」が気になります。オチをつけるために中七を全て使い切っている感じですね。

風景が二通りに解釈できます。
⇒銀杏黄葉が落葉する中に蝶が紛れ込んでいた
 おそらくこちらの解釈が正しいのだと思いますが、必ず季重なりすると思いますし、「銀杏黄葉と見間違えた」までは入れにくいです。
 季重なりを避けるなら「銀杏並木」+「冬の蝶」として、冬の銀杏並木が黄葉・落葉していると受け手に思ってもらうしか・・

・銀杏並木歩めば冬の黄蝶かな

⇒銀杏落葉かと思ったら冬の蝶だった!(銀杏落葉がそこにあるかないかは問わない)
 掲句はこちらの意味になっていると思います。
 こちらの意味でよければ、比喩を使えば季重なりは解決しそうです。

・銀杏落葉に似て冬の紋黄蝶
・冬蝶の舞ふや落葉の舞ふに似て

点数: 1

「子守歌おぼろ気なるや卵酒」の批評

添削した俳句: 子守歌おぼろ気なるや卵酒

こんばんは。

類想感よりも、リズムの三段切れ感と、「や」があるにもかかわらず若干の山本山感が気になりました。このふたつの原因は近いところにありそうです。
山本山感が出る理由は「倒置として解釈できる形だから」です。三段切れもその理由に一役買っていると思います。

要するに単語と単語の繋ぎを明確にすれば、自然と三段切れも山本山も解消するわけで・・

・字余りして助詞を補う
 ⇒子守歌のおぼろ気なるや卵酒
 ⇒子守歌はおぼろ気なるや卵酒

・語順・助動詞・助詞の工夫
 ⇒おぼろ気に聞く子守歌卵酒
 ⇒卵酒吾におぼろ気の子守歌

他には措辞「おぼろ気」「子守歌」の言い替えなど、推敲ポイントだと感じました。

・子守歌など夢に見て卵酒

点数: 2

「霜柱踏まれるために生まれ来し」の批評

添削した俳句: 霜柱踏まれるために生まれ来し

おはようございます。

ここまで誰も指摘していなそうなので・・

文法は統一した方がいいです
(句の途中で文法を変える手法もあることはありますが、狙ってないですよね?)

 霜柱踏まるるために生まれ来し (文語)

 霜柱踏まれるために生まれ来た (口語)

「ために」の部分が口語っぽいので、口語の方が統一感があるように見えますね。
(仮名遣いは、御句では現代・歴史的どちらを選んでも変わる場所がありません)

・わたしなぞ踏まれるものよ霜柱

ついでに余談。
このサイトの方は「古語」という言い方でひとまとめにしてしまう方が多いですが

◆文法としての「文語」「口語」
◆表記としての「歴史的仮名遣い(旧仮名遣い)」「現代仮名遣い(新仮名遣い)」

これは似て非なるものなので、意識した方がよいと思います
このサイトの方々が「古語」と呼んでいるのは、「文語」+「歴史的仮名遣い」ですね。
我々が普段使っているのは「口語」+「現代仮名遣い」です。
俳句や短歌では「口語」+「歴史的仮名遣い」も多数見受けられます。
「文語」+「現代仮名遣い」は見た目の違和感が強く使いづらいですが、私はたまに使ってます。

文法・表記のミスは、選者もミスのある句をそう簡単に入選させられませんし、うっかり入選しても公開されたときに非常にカッコ悪い気持ちになります。
「古語」とひとくくりにせず
◆「口語」か「文語」か
◆「現代仮名遣い」か「歴史的仮名遣い」か
それぞれ選ぶのは作者自身ですので、二つの要素として意識すると、イージーミスが減ってボツ率が下がってくるように思っています。

霜柱踏まるるためにあるやうな(文語・歴史的仮名遣い)
霜柱踏まるるためにあるような(文語・現代仮名遣い)
霜柱踏まれるためにあるやうな(口語・歴史的仮名遣い)
霜柱踏まれるためにあるような(口語・現代仮名遣い)

点数: 5

「亡き友の声に聞こえし除夜の鐘」の批評

添削した俳句: 亡き友の声に聞こえし除夜の鐘

おはようございます。

私は俳句で「亡き」という説明はあまり使わないようにしています。これはとても強い言葉で、読み手の気持ちが誘導されてしまい、俳句としてイマイチになりがちなため(孫俳句の「孫」と似ているかもしれません)

もちろん、故人を偲ぶ気持ちを否定するものではありません。
この句なら、「亡き」という説明をせずに「この友人は亡くなったのかもしれない」と思わせることはできると思います。断定できなくても「遠くにいる友の声を思う」という解釈でも充分ではないかと

・友の声聞こえるように除夜の鐘

点数: 1

「声高く園庭走る子へ落葉」の批評

添削した俳句: 声高く園庭走る子へ落葉

おはようございます。

形としては中七下五は良いですね。

◆上五のやや気になる点。
 「声高く」・・五音に収まるので初心者さんがよく使う言葉なのですが、普通は「声が高い」と言った時、声の音程が高いことを表します。
 ここは「声高=こわだか」、声が大きいという意味だと思いますので、言い換えたいところ。
 句の後半に「園庭を走っている子」がいるのですから、その描写に寄せてもいいですね。先に頓様から出ている「嬉々として」とか良いですね。

◆ここからは、春の風花様が今後さらに推敲されるとして、先の話になります。

 中七下五「園庭走る子へ落葉」は、形としてはできていると思います。
 できていますが、誰かがどこかで同じ言葉を使ったような、どこかで見たような表現に思えます(これを【類想】と言います)。
 【類想】句は「他の誰かが似たような句を作ったことがある」とみなされるので、選では避けられがちになります。

 【類想】を脱するため中七下五を変えてしまう方法もありますが、中七下五がそのままでも上五に平凡感がなければ「類想っぽくない」句になることがあります。
 この点でも「嬉々として」とか、結構よい表現なのではないかと思います。

 また、この上五の五音だけで句の風景ががらりと変わりますので、いろいろ考えてみてください。

・わけもなく園庭走る子へ落葉
・一人きり園庭走る子へ落葉
・黙々と園庭走る子へ落葉

推敲例で、他の形の句も置いておきます。

・場所取りの園庭の子へ落葉かな
・始業直前園庭の子へ落葉

点数: 2

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