「職慣れて麦飯食みし世界地図」の批評
添削した俳句: 職慣れて麦飯食みし世界地図
おはようございます。
コメントなしでは、この句の中七下五、「世界地図が麦飯を食べた」あるいは「麦飯が世界地図を食べた」という句になっております。
そのために、上五の「職慣れて」も麦飯か世界地図が働いているような感覚が。
原因は、中七の過去の助動詞の連体形「し」と、下五に突然出てくる「世界地図」ですが・・どちらも、他の方があまり触れてないですね。
すみません時間がないので一旦ここまで
点数: 0
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添削した俳句: 職慣れて麦飯食みし世界地図
おはようございます。
コメントなしでは、この句の中七下五、「世界地図が麦飯を食べた」あるいは「麦飯が世界地図を食べた」という句になっております。
そのために、上五の「職慣れて」も麦飯か世界地図が働いているような感覚が。
原因は、中七の過去の助動詞の連体形「し」と、下五に突然出てくる「世界地図」ですが・・どちらも、他の方があまり触れてないですね。
すみません時間がないので一旦ここまで
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添削した俳句: 傘を閉じ子の丈を観るなめくぢり
こんばんは。
◆いわゆる山本山、中七がどちらにかかるかわからない形です。
子の丈を観たのは、傘を閉じた人物でしょうか?それともなめくじでしょうか?
◆上記の山本山の点も関係しますが、「傘を閉じる」「子の背丈を観る」動詞がふたつ入っています。これは同じ人物の動作でしょうか?
ここが、傘を閉じたのが子であったり、背丈を見たのがなめくじの擬人化だとすると、句の主体がころころ変わって混乱の原因になります。
傘を閉じ(て)、子の丈を観る、となっているので、どちらも親(句中の観察主体)の動作なら理解可能なのですが、どうもそうではなさそうな気配がします。
◆細かいことですが「観る」の漢字を選んだ意図があまり伝わりませんでした。
誰が何をして、何を見ているのか、もう少し整理したいですね。コメントや句の内容から、「傘を閉じる」という動作を入れる必要はないかもしれません。
・なめくぢが吾子の背丈を見てをりぬ
・傘閉ぢて子はなめくぢに近寄れり
・なめくぢや傘閉ぢて知る子の背丈
点数: 2
添削した俳句: 平凡なラブソング平凡な夏
おはようございます。再訪です。
「すべての夏が平凡」が正しい句意だったとするならば、
◆平凡と言い切った季語「夏」は四つの最大の季語のうちひとつで、他のあらゆる夏の季語を内包します。
通常、「平凡」とは「ここと言うすぐれた点もなく、並なこと」。このままでは「季語に感動を見出せない」という句になってしまいます。
もし「平凡が良い」「平凡な(普通の)夏が良い」という意図ならば、前半の「平凡なラブソング」と並列したリフレインが逆効果になっているような気がします。
◆「三か月ある夏が平凡」と言い切るには「夏がまもなく終わろうとしてる」か、「夏の途中で、未来が見えるといきがっている」ということになります。
前者なら晩夏・初秋の句となりますが・・そういう作りではなさそうです(前回の提案句で、こちらの句意を見越して「夏休み」を置きました)
後者なら、期間中に「さわやかな初夏」「湿っぽい梅雨」「本格的な暑さ」など変化を全て含みます。さて、どのタイミングに作中主体は「平凡な夏」と判断したのだろうか・・と考えます(前回の提案句で、こちらの句意を見越して「梅雨の雲」を置きました)
まあ正直、そこまで句・季語の意味を穿たずに「こんな句はどうですか?」と置いた句だと思われますが・・
もし「平凡を肯定」する句なら、ちょっと補強が必要かな?と思いました。
・普通のラブソングいつもどおりの夏
点数: 0
添削した俳句: 頭二つ抜けたる吾子と風薫る
こんばんは。
「頭一つ抜ける」という慣用句があります。身長で抜く意味ではなく、能力が他の人より優れている意味で使われます。
その慣用句から派生して、比較できないほど優れている場合に、強調表現で「頭二つ以上抜けている」などと表現することがあります。
なのでこの句は、「吾子が優秀な能力を持っている」という誤読があると思います。(ただし、その能力は全くわかりません)
前の句のコメントもあわせて、
「子が親の背を抜いた」という感慨を言いたいであろうことはわかりますし、季語「風薫る」の選択もわかるのですが、表現を失敗しているように思います。
特に俳句において「頭二つ分ほど高い」という説明に執着するかどうか、は重要なところだと思います。
・風薫る結婚の子に背を抜かれ
・頭ふたつ分親より高い子や薄暑
点数: 1
添削した俳句: 何もない午後が好きです扇風機
こんばんは。
自分の思い+具体的なモノの季語の形。
「何もない午後」+「夏の季語」で、この風景は夏の午後だとわかります。
「クーラー」ではなく「扇風機」という季語を選んでいますので、晴れた日に窓を開けているような風景が思いつきます。とすると初夏の時期か、あるいは田舎の夏休みか。
季語の力をきちんと生かして、取り合わせで充分な句だと思います。
点数: 2