小説のタイトル・プロローグ改善相談所『ノベル道場』

帝国の守護者

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スレ主 ピロシ 投稿日時:

 第二次世界大戦の終結から約100年が経過。超科学大国である東亜帝国は、東アジアに存在する先進国。

 幼少の頃から、児童自立支援施設で育った雄一は、孤独を胸に抱える遺伝子生物学者。

 偶然にも失踪した父親と同じ道を志し、研究に励む彼の前に現れたのは、政府の役人を名乗る背広の男。

 雄一は、男から持ちかけられたある依頼を承諾し、『アスカ』と名乗る護衛を紹介される。だが、彼女は護衛なのに、見た目がただの女の子。

 そして、突如姿を現わす『帝国の守護者』を名乗る、人造の超能力者たち。彼らは、人の形をした兵器として、戦場で敵を撃ち倒し、自身も戦場で命を散らすことを求められた存在。

 彼らは知らない、人の優しさも恋も。

 雄一はアスカと出会い、様々な災難に巻き込まれていく。二人は葛藤や衝突を繰り返しながらも、やがて立ちはだかる巨大な陰謀を前に、出会った仲間とともに『護るため』の戦いを決意するのだった。

 決して交わることのなかった運命の二人。

 これは、そんな二人が出会ってから10日間の軌跡。

不安しかないです笑笑

自分が読むとき、自分語りだけの作品は読まない傾向があったので、自分が読みたい作品の傾向をそのまま、プロローグに投影した感じです!

タイトルは非なろうですが、ターゲットが非なろう系ではないのであえてです……。ただ、陳腐なタイトルはやはり受け入れてもらいにくいと思ったので、『某皇国』を真似て、興味を引いてもらえるようにしてあります。

プロローグ

「――これでぇぇ、終わりだァァァァァ!」

 男の絶叫が周囲に轟く。彼は、空高くから落下しながら、標的をしっかりと捉えた。

 そこには装甲が剥がれ落ち、剥き出しになっているロボットの動力コア。

 そして視界の端には、崩壊したビルやマンション、所々に焼けた道路。そして、薄っすらと赤みがかった明け方の空が広がっている。

 ボロボロの白衣に、泥だらけのジーンズ。額や頬にある多数の擦り傷が、男のここに至るまでの戦いの激しさを物語っていた。

 男は、蒼炎をまとう右腕を高く振り上げる。

 彼は、すぐに眼下に迫る巨大な戦闘ロボットの動力部にその拳を向けると、口が張り裂けそうになるぐらいに大きく開いた。

「いっけぇぇぇぇ!!」

 男の叫びと呼応するように、彼の腕から爆炎が解き放たれた。投射された焔が、すでに大破に近い状態の機体を穿つ。

 刹那の沈黙に遅れを取って、コアを撃ち抜かれた機体は、眩い閃光を伴って大爆発を起こす。

「――ッ!?」

 爆風に呑まれた男が、空高く放り投げられる。視界が空転し、天と地が入れ替わった。

 地平線の彼方まで広がる空は美しい。反対に地上は焼け野原と化している。

 栄華の象徴だった超高層ビル群や、眠らない夜の街を妖しく照らすネオン街も、全てこの戦いによって見る影もなく消え去った。

 連合国と引き分けた第二次世界大戦後、資源の乏しい帝国が、科学技術者の育成を国策と定めておよそ百年。

 優秀な科学技術の開発により、世界の科学界をけん引する存在となり、驚異的な経済成長を遂げ続けた東亜帝国。

 だが、その富と科学力を集約させた『帝都』も、今や崩壊した都市に成り果てていた。

 男は、そんな故郷を横目に、いつか果たされる復興を夢見て、険しい表情を緩める。

「あぁ……終わった」

 10階相当の高さから落下すれば、どんな人間も助からないだろう。男は覚悟を決めて、目を瞑った。

 死を覚悟したものの、いざその場面を目の当たりにすると恐怖が先行する。

 だが、今の男に成す術はない。時間がこれまで感じたことないぐらいゆったりと流れていく。

 空が離れていく代わりに地面が背後に迫っていた。

「ゆういちぃぃぃぃ!!!」

 男の耳元に聞き慣れた少女の呼び声が聞こえた。重くなっていたまぶたを開け、声のする方向へ顔を向ける。

 黒髪ショートを振り乱した可憐な少女が、男の名前を叫びながら手を伸ばして接近してきているのが見えた。彼女の背中には、純白の翼。

 目に涙を溜めた少女は、太陽を背に男に急接近して、落下する男が空に向かって突き出した手をしっかりと掴んだ。

「ぜっっったい! 離さないっ!」

 少女の固い決意を表すかのように、彼女の手に力が入る。

 やがて、男の落下するスピードも緩まり、彼は少女と共にゆっくりと地上に降り立った。

 二人とも、地面に着地した瞬間、膝から崩れ落ちるようにその場にへたり込んだ。

「ハァ、ハァ……終わったわね」

 少女が疲れ果てて仰向けに寝転ぶ男に向かって、息を切らしながら声を掛ける。彼女も全身に大小さまざまなケガを負っており、表情も憔悴しきっていた。

 男は、やつれた顔で心配そうに彼の顔を覗き込む少女に、震える唇をわずかに動かす。

「はぁ……はぁ……もう、終わった。全部……だから、もういいんだ。お前は好きに生きて」

 男も息を切らしながら、少女の顔を下から見上げて、苦悶と感謝の混じった不器用な笑みを見せる。

 同時に、緊張から解き放たれた男に、ここ数日の間に蓄積された疲労が一気に襲い掛かる。

 男はそれに逆らうこともなく、ゆっくりと目を閉じ、少女の膝の上で束の間の休息を取ろうと試みる。

 続けて、少女のものとは違う、彼の名前を呼ぶ様々な声が彼の耳に届いた。男は、親指を突き立てた右手を高らかに上げ、無事を伝える。

「アンタ……変わったわね」

 憔悴しきった少女の声に、男は頷いて静かに答えた。内心で「ありがとう」と呟き、ゆっくりと回想にふける。

 孤独で平穏そのものだった男の日常は、この少女と出会い一変した。

 様々な陰謀や思惑に巻き込まれながら、二人はここまでやってきたのだ。

 彼は、彼女と出会ってから始まった非日常的な怒涛の十日間を振り返ったのだった。

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