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ボクの転生物語第2話 全4話で完結

ボクの転生物語の第2話・A

作者 ラミア 得点 : 0 投稿日時:


気がつくと懐かしい臭いがした。

むせかえりそうで冷たい、だけど太陽の暖かみを感じる土の臭い、それも耕されたものだ

目を開ける。広がる雲ひとつない晴天

畑に寝転がっていた

どうやら約束通り、本当に生き返らせてくれたようだ。
嘘だとしたらどうしたもんかと思ったけど、それはそれで夢だったのかで落ち着くのかな?

まあ、いいや。でも、あの女神様ルミナスを奉るっていったって、果たしてどうしたもんか

途方に暮れながら、青空を見上げていると、ひょこっと小さな顔が見えた。

「あの……大丈夫ですか?」
そんな心配そうな声をかけられた。

「えっ!?」

驚いた。何が驚いたってその女の子は、かわいらしい人形のような顔の所々に泥がついていて、農作業していたのが人目で分かる

「あの、もし……」
言葉も分かる。
だけど、現代日本では見たことのない服だ。ヨーロッパ的な感じのちょっとボロい服

俺はスッと体を持ち上げ辺りを見回してみる
辺りには見たことのない山、見たことのない川、見たことのない、農作物に家畜。
そして、遠く上空には――――見たこともない空飛ぶドラゴン!?

マジかよ……ここ、異世界だ。
生き返らせてくれたのって、異世界だったのか!
ヒャッハー!最高だぜ!

「あの……大丈夫、ですか?」

なにやら、少女は怪訝な顔でこちらを眺めてくる。まずい、どう見ても怪しいよな
俺はとっさに立ち上がる

「い、いえ。すみません大丈夫です」
「そうですか……こんな畑のど真ん中で倒れているので、何事かと思って……」

そりゃそうだよな。畑のど真ん中で倒れているなんて、酔っぱらいか頭のおかしい奴しかいないよ

「ごめんなさい、ご迷惑おかけしました」
「い、いえいえ」

深々と頭を下げると彼女もそれにならい頭を下げる。
よく見れば、小学生くらいの小さな子。それなのにしっかりとした子じゃないか
とはいえ、俺はこれからどうしたものか……
ルミナスの布教をしろといわれたけども具体的にはどうすればいいんだ?
考えれば考えるだけで喉が乾いてくる

「あの……」
再び怪訝な目でこちらを見返してくる名も知らぬ少女。
「ああ、ゴメンゴメン」
とにかく、まずは水場で喉を潤そう。彼女なら場所も知っているだろう
「ちょっと聞きたいんだけど……」
彼女に尋ねた
「ルミナス様を崇めたててくれない?」
「……………………」

うん?
俺は今、なんと言ったンダ?
そんなつもりは、ないのに口が……

「え、えっと……その……」
「あ、あのー……」

彼女はジリジリと後ろに下がると踵を返すように振り返ると
「だ、誰かーッッ!?」

彼女は、脱兎のごとく走り出した。


一体、どうしたというのだ!?

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