暖冬傾向の春休みの第3話 全3話で完結
最終話・暖冬傾向の春休みの第3話
作者 たはらさん 得点 : 0 投稿日時:
「You lost me.」
砂の上に書かれたレター。確かに。15で引きこもって15年。社会性の無い状態だった俺。話す相手と言えばF4ファントム改と言う名の猫さんだけ。
「本当に猫が話しかけて来るんです!」って言う感じだった事もあった。俺も壊れたか…と自分が怖くなった。診察室には、ファントムは入れなかった。
「ああそうですか」スルーされた。どうやらよくある症状らしい。
最近では思考が脳外にダダ漏れしているのに。これもまた珍しくも無い症状らしい。
あくまでも病気で片付けられる範囲。
「治療法もありますし、良い薬もありますので大丈夫ですよ」…って言われて15年。
どうやら…生きていく目的が出来てしまった。暖冬傾向の春休みもそろそろ終わりだ。
目を覚まそう、ファントム。了。