俳句添削道場(投句と批評)

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薫香と無粋な噺や青紅葉

作者 卯筒  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

町家の薫製工房でコーヒーをいただいていたときに隣の客の声高で無粋な話に嫌気がさしていたときに坪庭の揺れる青紅葉に癒されたときに詠んだ句です。

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カフェの隣客うるさくて青楓

回答者 イサク

こんにちは。

問題点は秋沙美様のご指摘どおりで・・・

「薫製工房」「コーヒー」「薫香」「隣客の声がうるさい」「庭」「青紅葉(で癒された)」をどう入れましょうかね?というのが課題ですね。
こういうときのテクニックで
・基本の省略(ただし、受け手に伝わらなければ意味なし)
・なかったことにする
・見てきたように嘘をつく(場所を変える、季語を変える、など)
などなどあります。
たとえば、「薫製工房」をあきらめて「喫茶店」「カフェ」としてしまえば、コーヒーの香りも漂いますし、庭も想像できるかも? もちろん隣に席があり、客にはいろいろいますよね?
といった感じで・・・そこの調整が、詠み手の推敲・努力の部分となります。

俳句は実体験に勝るものなし」という言葉がよく言われるのですが、言い換えれば「実体験でない句も多い」ということです。

・コーヒーの薫りや庭に青楓
・カフェの隣客うるさくて青嵐
・庭に青葉喧噪多き喫茶店

句の評価:
★★★★★

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コーヒーの薫れる庭を青葉かな

回答者 秋沙美 洋

句の評価:
★★★★★

山崎さん、こんにちは。
この句は問題点が山積みですね。ひとまず箇条書きします。

1)薫香の正体が分からない
2)噺という語を勘違いしている
3)「コーヒー」「迷惑な客」「青紅葉」句に盛り込もうとする要素が多すぎる
4)青紅葉を季語とする事の是非

まず1について。
作者の頭の中にはコーヒーのある風景が描かれていますので、「薫香」と書けばコーヒーの良い香りなのは分かります。
しかし何の前情報も無しに薫香と向き合った読者は「何が香っているの?」と、混乱するしかありません。
「錦の宴」の句でも書きましたが、読者と詠み手の間にはどうしても壁があります。もう少し、作者の脳内にある映像を読者に伝える努力をしてみませんか。

2について
「噺」という漢字だけを見た時、多くの読者は落語か何かを想像します。そうなると、なぜ落語が無粋なのか?という疑問が生じます。
ところがどっこい。ここで言う噺とは、コーヒーショップの隣客の喋り声の事でした。コメントを読んでビックリです。
普通に「話し」と表記するのはダメでしょうか。

3について
僕が思うに、ここが最大の問題点です。
前提として、俳句は十七音しかありませんので、詠みの対象は極限まで絞っていく必要があります。
コーヒーショップのコーヒーがとても良い香りで〜隣の客の喋り声がうるさくて〜だけど庭の青紅葉に癒されて〜。といった内容を全て盛り込んでいては、十七音の器は溢れ返ります。
事実、原句は中八の字余りを以てしても、何が詠みたいのか全く分からない仕上がりとなっています。
詠みたい内容を整理しましょう。

4について
上三つと比べると些細な問題ですが、青紅葉は歳時記には載っていないようです。僕も初めて聞く単語でした。
上五を薫風にすると一応季語ですが、それでも青紅葉の印象は強く残ります。
季語として用いるなら、「青紅葉でなければならない理由」を考えなければいけません。

以下添削句案。隣客の無粋な話しを削るパターンだと
「コーヒーの薫れる庭を青葉かな」

コーヒーの薫りを削るパターンだと
「隣客のお喋りうるさ青葉風」

といった具合に。句を詠む前に、自分が何を詠みたいのか?を整理してみるのが大事です。

点数: 0

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