鵙の贄朱に染まりそむ空の果て
回答者 丼上秋葵
拙句「赤提灯」にご批評くださり、ありがとうございました!
元気だけが取り柄のやんちゃな子を育ててしまったと思っていたけれど、こんな人情味溢れる優しい一面も持っていたなんて…と吾句の親の手を離れた感に感動しています!
私本来の句意としては、雨宿りなどどこでもできるけど、それを口実に大好きな酒をかっ食ってやらうという悠様や菊花様のような読みを狙って詠んだ句です。ですが、鳥越様のような温かみのある読みも確かにできますね。
読みの多様性をどこまで拡げられるかの面白さについては、和光様の「タクシー」の句で改めて感じたのですが、寅さんのようなダメ男の句に、綺麗で優しげな読みを与えてくださり、ありがとうございます! とても嬉しいです。
恐縮ながら、御句「鵙」の句に感想を述べさせていただきます。
不思議な句ですね。音読した時に「鵙の贄」と「雲の群れ」が独特の韻を踏んでいるように感じられ、なんとも言えない重苦しい雰囲気が強調されているように受けとめられました。
「鵙の贄」から連想される〈死〉のイメージを〈血の色〉の「朱」で繋ぎ、染まっていく「雲の群れ」に〈死の訪れ〉の無常さを託した句と読んだのですが、果たして、句意を捉えきれているでしょうか?
提案句は真っ赤に染まる夕焼けをより強調して、鮮烈な〈死〉のイメージを持たせられないだろうかと苦肉した結果の作です。「果て」も〈死〉のイメージに近い選語かと思います。ただ、やはり、より重苦しい雰囲気を出すのならば、原句のままの方がいい気がします。
少しでもご参考になれば、幸いです。
点数: 1
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