「嫁ぐ日もおすまし顔のお雛さま」の批評
回答者 慈雨
田上大輔さま、こんばんは。
これは佳い句を詠まれましたね。当たり前のことを敢えて詠むことで、その意味を考えさせられます。
お雛さまのことしか描写していないのに、そこにいるみんなの様子が浮かんでくるようです。
〇「嫁ぐ日」は詠嘆して、切れを入れた方が良いように思います。一文字だけ。
・嫁ぐ日やおすまし顔のお雛さま
「嫁ぐ日も」だと、「今日もいつもと変わらないすまし顔だなぁ」といった印象。
「嫁ぐ日や」だと、「なんだか今日は特別すまし顔に見えるなぁ」といった印象。
感覚的ですが、そんな感じがしたこともあり、私は「や」で切ることを推します。
〇「お雛さま」が季語になるかどうか…まあ「雛(ひな・ひいな)」が季語ですからね。
一応、個人的な意見としては以下の2点で判断したいです。
①明らかにその季語を指しているとわかること(鳥の雛とか、雛ちゃんという人ではないと断言できること)。
②その表現を選ぶ理由があること(音数調整でもなく、「雛」や「雛人形」ではなく「お雛さま」でなければならない理由があること)。
御句に関しては①②とも大丈夫な気はします。
その上で…「雛人形」ではなく「お雛さま」としたのは、持ち主(嫁ぐ人)の雛人形への愛着を強調したかったからですよね?
ここは敢えてその感情を乗せず、淡々と詠み、あとは読者の鑑賞を信じるーーという形も考えていいような気がしました。
・嫁ぐ日や雛人形のすまし顔
これは好みもあるかもしれません。またよろしくお願いします!
P.S.
いろいろ教えてくださってありがとうございます!
4連続「人」はもうマグレではなく実力ですね☆
この道場のメンバーも多く参加しているので、お互い「天」「地」めざしてがんばりましょう。(投稿句、どれもリアルでいいですね。特に「雪催い」の句、めっちゃ好きです。革命前夜♪)
句歴1年で俳ポ水曜以上もすごい!楽しみにチェックさせていただきます。
長々と失礼しましたm(__)m
点数: 1
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すみません。「お雛様」は「お雛さま」です。