「煙草屋の擦れし背もたれ春の雪」の批評
回答者 腹井壮
竹内さん、こんばんわ。いつもコメントありがとうございます。
確かに子供の頃、煙草屋さんに置いてある商品はローマ字が多くお洒落なデザインが多かったと思います。
この句は酔いどれ防人さんの仰る通り上五中七が「煙草屋の主の椅子」と想像するのは難しいかと思います。私は煙草屋の灰皿の前に置いてあるベンチと想像しました。
ここは誰の椅子なのか想像させる表現と室内なら室内で統一した描写が必要かと思います。
煙草屋の主の椅子や春愁
もはや添削ではなく改作かもしれませんが原句の字面とコメントを汲むとこうなりました。
参考になれば幸いです。
因みに「20週俳句入門」は頭の悪い私にはさっぱり理解できませんでした。今見ると確かに合理的に書かれた入門書ですね。
なお天地さんは俳人としても指導者としても優秀な稀有な方なので一度お会いされる事をお勧めします。
点数: 1
添削のお礼として、腹井壮さんの俳句の感想を書いてください >>
季語「春の雪」
地元の商店街の煙草屋さんを思い出して詠みました。
もう、ご主人が他界されて何年も経ちますが椅子はそのままで、背もたれが擦れてご主人の背中の形に窪んでいます。
子どものときおしゃれな箱がたくさん並んでいて、小さい窓から顔を出すご主人に憧れて「たばこやさんになりたい。」と言っていました。
東京では春の雪が少し降って消えてまた降って消えてを繰り返していて、ふと、あの煙草屋の椅子はまだあのままなのかな…と思い出しました。