俳句添削道場(投句と批評)

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炎天背負い泡盛を抱く海人は

作者 竜田姫  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

海人の生活

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「炎天背負い泡盛を抱く海人は」の批評

回答者 なお

竜田姫さん、こんにちは。
御句拝読しました。うみんちゅ、いいですねー。
先にコメントが出ていますが、泡盛は夏の季語の焼酎の傍題とのことですが、沖縄の方々にとっては泡盛は特別な季節のものではないとの意味で、あえてのことだと了解します。

・炎天や海人は泡盛を抱く

提案しながら、「泡盛を抱く」という措辞をどうとらえたらいいか、まだ完全に飲み込んでいないのですが、「愛していていつでも手元に置いておく」という意味と理解します。
私も「どなん」とか残波、好きです。

句の評価:
★★★★★

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「炎天背負い泡盛を抱く海人は」の批評

回答者 山口雀昭

句の評価:
★★★★★

滝田姫様初めましてよろしくお願いいたします。
御句詠ませていただきましたが、字余りと季重りの句ですね。
上7が字余りで5文字にしたいところです。
それに、「炎天」と「泡盛は」同じ夏の季語にまりますね。
それを承知で詠んでいるならば良いと思いますが、なるべくなら季重りと字余りは避けた方が良いと思います。

※ 海人は泡盛抱ひて陽を背負う  私の思いつくままの句を詠ませていただきましたお気に召しますかどうか。  雀昭

点数: 0

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「炎天背負い泡盛を抱く海人は」の批評

回答者 みつかづ

句の評価:
★★★★★
★★

こんばんは。貴句拝読しました。

まず、季重なりの是非は、私は触れません。
何故なら、あなたはそうなさってでも海人の生活を句で表現なさりたかったのですから。

結論から申し上げます。
「この句は作者が何を読者に伝えたいのか、時間の幅や単語の意味の幅があまりにも広過ぎて全く絞れない。
これで「海人の生活だと理解してくれ」と言われても分かる訳が無い」

言葉、単語の選び方が粗い、雑な印象を、この句から私は受けました。

まず、海人。A:あま、B:かいじん、C:うみんちゅ、D:かいと。
他にも読み方ありますし、A~Cは微妙に意味が違いますし、それぞれも細部の意味が枝分かれしております。Cは店舗名の可能性もありますし、Dなら人名です。
又、海人(あま)なら「海人部(あまべ)の略」にも使われますし、海人(かいじん)なら「海神(わたつみ)。海をつかさどる神」の意味にも使われます。
海人が店舗名であれば、店の主人、経営者の事とも解釈できます。
Dなら、格闘家の大野海人さんでしょうか。
一体どれなのでしょう? 読者に委ねるにしても、この句の表現では幅があまりにも広過ぎて、「海人」をどの様に解釈するのが妥当なのか全く絞れません。

次に単語の意味を書き出します。

抱(だ)くの意味

㋐腕を回して、しっかりとかかえる様に持つ。
㋑卵をかえす為に、鳥が卵の上にしゃがむ。

2:男性が女性と共寝をする。同衾 (どうきん) する。
3:人を巻き添えにする。人を罪に陥れる。

抱(いだ)くの意味
1:腕でかかえ持つ。だく。
2:かかえる様に包み込む。
3:ある考えや感情を持つ。
4:しっかり守る。擁護する。

泡盛の意味
日本の沖縄県・琉球列島の特産の焼酎、蒸留酒

以上の事から、「泡盛を抱く」という表現は分かり易い? 読み解き易い?との疑問は拭えません。
泡盛が「泡盛鯛」の略だったとしても、泡盛鯛は「泡立たせた卵白を鯛のおろし身に塗って蒸した料理」ですから、「「泡盛を抱く」とは一体どういう意味?」のが読者の心中ではないかと思われます。

「泡盛(沖縄特産の焼酎)を抱き抱える程大量に買う」という解釈でしょうか?
そうではないのでしたら、飲む方向でしたらせめて「浴びる」(文語なら「浴ぶ」)。

更に背負う。「しょう」、「せおう」。2通りの読み方があり、意味も微妙に違ってきます。
背負(せお)うの意味
1:背中にのせる。しょう。
2:負担になることや重い責任のあることを引き受ける。しょう。
3:あるものが背後になるようなところに位置する。背にする。

背負(しょ)うの意味
1:背中に担ぐ。せおう。
2:厄介なこと、迷惑なことなどを引き受ける。
3:(「しょってる」の形で用いて)思い上がる。自惚れる。

炎天の意味
太陽の日差しが強く夏の焼けつく様な空・天気。

読者は以上を踏まえて、句の読み解きを試みます。
「太陽の日差しが強く、焼けつく様な空を背中の向きにして、泡盛の焼酎をしっかり抱える様に持つ海人は○○。これは一体どういう状況なの? 炎天だから屋外ですけど、屋外のどこなの? 船の甲板? 家の庭? 海人は職業? 人名?」
謎が残り過ぎです。

海人の生活を描きたいのであれば、その一瞬を切り取って具体的に描写なさるしかありません。
また、海人が職業の事であるなら、それを読者に伝わる様に、読み解ける様に書かないと、幾ら頑張っても読者は読み解けません。

更に、作者コメントも「海人の生活」しかありませんので、添削のしようも無いと、私は判断いたしました。

今回は以上です。

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