「換気扇がさんまさんまと触れ回り」の批評
回答者 なお
長谷機械児さん、こんにちは。
拙句「ステーキ店の賄い」にコメントおよびご提案句有難うございました。この句はかつて洋食屋さんでアルバイトしていた時に、普段の賄いはピラフとかスパゲティなのですが、ある日焼肉弁当の出前を取ってくれたのを思い出して作ってみました。
しかし、ご提案の鰻屋のほうがいいですね!勉強になりました。ちなみに、私も鰻屋は季語とは思っていませんでした。
さて御句拝読しました。私はなぜ「換気扇が」と字余りにしてまで助詞の「が」を?と不思議でした。コメント拝読しましたら「あえて崩した」と。なるほどと思いました。
ただ、私は崩さないほうが好きですので、例えば、
・換気扇今日は秋刀魚と触れ回り
みたいな句が好きです。でも確かに、面白味は薄れますかね。
また、御句にインスパイアされて、次のようなのも浮かびました。
・吹く風がウチは秋刀魚と伝えをり
点数: 1
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お題「さんま」。
近所の家から換気扇を伝って秋刀魚の焼く匂いがする、という、ちょっと前なら当たり前の景…。当初はもう少し定型どおりに収まっていたのだけれど、何か今ひとつ面白くないので下記の点で崩してみました。
1. 助詞「が」を使って(この「が」のために字余りにもなって)、
2. 一句全体を換気扇の擬人化にして、
3. 切れをなくす(助詞「が」を使う口語文法なので、この下五は終止形ではなく)
【もう少し定型どおりだった当初案】
換気扇回る今夜は秋刀魚なり
さんまさんま触れ回りたる換気扇
※ギュッと四国のお題が「椎茸」であることを昨日知り(「芋煮会」の投句から時間が経っていて、忘れていた…)、昨日の内に投句完了しました(普段通りここは一句のみ)。出来の善し悪しはともかくとして、題を知ったその日にポンと出て来る感じは気分が良いなあ。