「空梅雨のビリケンさんの足のうら」の批評
回答者 たーとるQ
長谷さんこんばんは!
千葉県住まいのたーとるQはビリケンという名前しかしりませんので
・空梅雨やビリケンさまの足を掻く
なんて観光客そのままになりそうなところを「足のうら」までで抑えて後を想像させる。この空白の残し方が長谷さんらしいですね。
「空梅雨」というのもビリケンとの距離が近すぎずに良いと思います(梅雨晴れとかは明るいイメージになりすぎるので)。
点数: 1
添削のお礼として、たーとるQさんの俳句の感想を書いてください >>
記念日俳句、7/3は「通天閣の日」。
那智の滝に続き、行ったことのない場所の俳句だなあ。通天閣のイメージは「王将」(村田英雄の歌)と「ビリケンさん」くらい。
思い返すと、一度、「ビリケンさん」は、東京で展示されていたことがあって、見かけたことがあったなあ。撫でられ続けて擦れた木肌。善光寺の“おびんずるさん”みたくすっかり年季の入った縁起物になられて(本来は、アメリカ生まれのキャラクターで、そういう対象ではなかったらしいのだけれど)。
で、早々に中七下五を決めておいて、はて、上五にどんな季語を当てよう、と考える。
生活季語は端から除外(ビリケンさん自体が人工物なので、これに更に人の手になるものをぶつけても…)。
日当たりのいいところには置かれないだろうから、天文季語(雲とか月とか星とか風とか…)は難しいだろう。
かくも年がら年中鎮座ましますものに時候季語(「七月」とか「半夏生」とか)も意味不明だろう。
夏の動植物季語に当たってみるも、通天閣という観光地の建物内に置くとわざとらしく感じられたり(風蘭とかアマリリスとか、置けるだろうけどさ)、あるいは屋内にあるのが自然であっても不快だったり(蜘蛛、ゴキブリ、ムカデ、黴…)するものばかり。
いろいろ考えて、「空梅雨」。現在、いちばん切実な季語ではある。が、ビリケンさんに雨乞いしてるみたいだな…。