「錆色の刀剣残す春怒濤」の批評
回答者 長谷機械児
カイさん、こんにちは。
カイさんの句を既に何度か拝読しているので、カイさんらしいとも思うのですが…、景が見えない句になっています。
・季語「春怒濤」が景としてでなく、句を勢いづけるためのアクセントみたいに置かれている感じがします。ほんとうに“怒濤”といえるような波を目の前にして、この上五中七は出てこないような気がします。この上五中七(昔から繰り返された戦乱に思いをはせる)には穏やかな「春の波」くらいがよいような気がします。
・動詞「残す」の主体が不明である点も気になります。
・「錆色」…“錆び”で古さ、歴史を感じさせるというのはよくある手だと思いますが、…必要でしょうか? コメントに「刀剣の多くは、海に落ちました」とあり、錆びよりも数の方が、読み手にイメージさせるのに有効であるような気がします。
幾千の刀剣底に春の波
今後ともよろしくお願いします。
点数: 1
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日本の源平合戦や、紀元前からの外国の海上戦からイメージを膨らませた句を作りました。
勝敗は別にしても、かつては天下や覇権を手にする為に、刀剣で血で血を争い、侍や剣士達の使った刀剣の多くは、海に落ちました。長い年月海に浸かり刀剣の多くは錆びてしまったと思いましたが、かつて持っていた切れ味や持ち主の熱い戦いはまるで春怒濤の様なイメージが出来ると考え句にしました。
分かりづらくてごめんなさい。