俳句添削道場(投句と批評)

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歯磨きの魔女の一撃亀鳴きし

作者 葉月庵郁斗  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

まさに今朝の出来事です。
ちなみに亀を飼っていますが
キュッと鳴きます
そんな感じに痛いです(笑)
基本的な質問ですいません
拙句三段切れですか?
元句
歯磨きのぎっくり腰に亀鳴きし
ご指導よろしくお願いします。

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「歯磨きの魔女の一撃亀鳴きし」の批評

回答者 なお

いくさん、こんにちは。
御句拝読しました。
げばげばさんの素晴らしいコメントの後に登場しにくいのですが、敢えて出てまいりました(笑)。なぜかというと、色々考えさせられる句だからです。

まず、初読では、何がなんだかわかりませんでした。「亀鳴く」の季語は存じていましたが、「魔女の一撃」がわからなかったからです。それと歯磨きとのつながりも。
ネット辞書で調べて、魔女の一撃はギックリ腰のことだと知りました。
コメントを拝読しましたら、「歯磨きをしていたらギックリ腰になった。我が家の亀はキュッと鳴くのだが、そんな感じに痛かった」というものですね。

コメントを読まなければ、下五はあくまで季語としての「亀鳴く」ですよね。誰も、「このお宅の亀は本当に鳴くそうだが、その鳴き声のように痛かったそうだ」とは思わないでしょう。
その辺をどうしましょうか。

全くそういうことを考えずにそのまま季語として残すと、

・歯磨けば魔女の一撃亀の鳴く

「亀鳴く」を残し、「魔女の一撃」をわかりやすくすると、

・亀鳴くや歯磨き中のギックリ腰

このまま亀鳴くの季語を使うのはいかがなものか、という考えに立つと、

・歯磨き中魔女の一撃春嵐

以上のような感じになりました。

句の評価:
★★★★★

点数: 1

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「歯磨きの魔女の一撃亀鳴きし」の批評

回答者 げばげば

句の評価:
★★★★★

こんにちは。
いつも勉強させていただいています。

御句。亀ってほんとに鳴くんですねー、架空の鳴き声と思ってました。
春のなんともいえない情感をどこからか聞こえてくる声のようだと言っているような季語かと。
三段切れにはなってないかと思います。上五「の」でつながってますし。
下五「し」が気になりました。過去の「き」の連体形なので、後ろに名詞がつながってくる形なのです。例えば、「亀鳴けり」とか「亀鳴きぬ」とか「亀の鳴く」終止形でおくか、「亀鳴きて」と連用止めにするかですかね。

歯磨きに魔女の一撃亀の鳴く

なんだか長閑なぎっくり腰の感じになりました。腰は大丈夫ですか???

点数: 1

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「歯磨きの魔女の一撃亀鳴きし」の批評

回答者 げばげば

句の評価:
★★★★★

再訪!

あ、俳句ポスト、投句したのですねー!たのしみわくわく。
ぜひ過去の初級の金曜日の句などを見てみてください、勉強になりますよーー。
中級の句を見てると発想が異次元の句も多いので、いきなりあの発想で詠みに行くと基本が崩れるかもですが、初級の金曜句を見ていると、正人先生まっすぐまっすぐの優秀句が多いので基本体からどうやって詩情に転換していくのか勉強になるやもしれません(^^♪

先月の雛祭だと
ひなまつり名付け辞典のいろふせん/大山和水
いろどりも上手いですし、名前をつけようとあれこれポストイットしてる人など周りの光景がこのモノだけで見えてくるじゃないですか。

ベッド30°父の最期の雛祭/川上美馬
ベッド30°というところのリアリティ。家族との最期だったのか、30°というところに周りの家族の顔や、家族に顔を向ける父親の顔が見えてくるじゃないですか。

ぽぽぽぽと注がるる茶や雛祭/うからうから
この句、お茶と雛祭だけですよね。でも、ぽぽぽぽと注がれているというこの音、この五感に雛祭のなごやかさや子供の成長への願いなんかを感じて響き合わせてるのですよねー、食事シーンとかケーキ食べるとか厨の様子とか広い光景じゃなく、お茶だけにアップしてることがスゴイじゃないですか。

とか、具体的なあるものに視点を合わせて、そこにぐーっとアップして、雛祭と取り合わせてるのがよくわかります。

優秀句の
雛祭赤の多さに疲れけり/工藤帽子
は、さらに上手いというか、雛祭って赤色が多いのが当然なのですが、ふと気づくと赤色に疲れていたという「けり」の改めて発見した感じ。自分にはない「疲れるのは赤色の多さだった」という驚きの句でした。

とか、一句一句こう思うなあ、ってやってるだけでも、勉強になります。

ってわあわあしゃべってるけど、こういう勉強法は私がいくさんくらいのときに、勉強法おしえておしえてーとか言って、卓鐘さんから惜しみなくどんな俳句の勉強法をしているか教わったのですけどねー(^^♪ 卓鐘さんありがとうございます!

点数: 1

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「歯磨きの魔女の一撃亀鳴きし」の批評

回答者 佐渡

句の評価:
★★★★★

いく様 こんにちは!いつもありがとうございます。
げばげばさんのコメント勉強になりますね。
「亀鳴く」は歳時記に実際に亀は鳴かないと書いてありました。でも鳴くんですね。
私もそうですが、俳句の切れとか終止形とかまだまだ分からなくて勉強中です。
これからもよろしくお願いします。

点数: 1

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「歯磨きの魔女の一撃亀鳴きし」の批評

回答者 イサク

句の評価:
★★★★★

おはようございます。

◆「魔女の一撃」面白い措辞なのですが、これで七音使うかどうか?
 この句ではあまり他の部分へ生かせていないと思うので、とっておきましょう。
◆「亀鳴きし」なんかおかしいと思っていたら、何か勘違いがあるようですね。
 動詞の連用形+「し」は、文語では「過去の助動詞「き」の連体形「し」」の場合が多いです。たとえば「鳴きしニワトリ」で「(過去に)鳴いたニワトリ」のことです。

「し」の意図を組みつつ、ですと、口語形の方がよろしいですね。

・ぎっくり腰になって痛いし亀鳴くし

ちなみに私の知っている亀は「グーグー」鳴いていました。
俳句季語の「亀鳴く」は「特徴的な音を出さない」のですが、肺呼吸なので鳴こうと思えば鳴けますよね。
季語で「蓑虫鳴く」「蚯蚓鳴く」なんてのもあって、そっちは本当に鳴かないのですが。

点数: 1

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添削対象の句『歯磨きの魔女の一撃亀鳴きし』 作者: 葉月庵郁斗
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