俳句添削道場(投句と批評)

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冬の山生き抜くことの厳しさよ

作者 よした 山月  投稿日

要望:厳しくしてください

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

よろしくお願いいたします。

実家から冬山を眺め、その雲ひとつない空青い冷たさと
そこにくっきりと浮かぶ、白い山々の峰の冷厳さが
ぐっと私にせまってくるようでした。

あの何もなさそうな冬の山々の中で
動植物たちは春を待ち、じっと堪え忍んでいるのでしょうか。

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「冬の山生き抜くことの厳しさよ」の批評

回答者 ちゃあき

山月さん、はじめましてちゃあきと申します。自分の句を引き合いに出すのは気が引けますが、僕もあなたと同じ様に冬山の動植物たちの暮らしぶりを思って、消えさうで消えぬ命や冬の山 という句を出したのですが、自分の意図と掛け離れた解釈によって撃沈されました。でもイサクさんのコメントを読んで、もし2のような解釈で人生観を象徴したものとして読むならば、拙句の場合も肉体生命は消えても魂は消えずに生き続けているのだという宗教的真理を匂わせる句として読めなくもないなと思いました。しかし俳句では、この手のものは大概失敗するようです。具体的な情景を客観的に描いて哲学的、宗教的な真理を現すことは芭蕉のような天才にしかできないと思っています。古池や蛙飛び込む水の音 僕はこの有名な句には霊的な人生観が背後にある様に思えて仕方ありません。つまり人間を蛙に例えているんじゃないかと。まあ深読みし過ぎかも知れませんが、芭蕉ならそうであっても不思議ではありません。・・・すみません長くなりました。今後ともよろしくお願いします。

句の評価:
★★★★★

点数: 1

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「冬の山生き抜くことの厳しさよ」の批評

回答者 イサク

句の評価:
★★★★★

こんばんは。

この句はちょっと受け取り方で異なりまして、
上五季語「冬の山」と、中七下五「生き抜くことの厳しさよ」でわかれているのですが・・・

1.中七下五が、コメント通り、山の動物のことを言っている場合。

 ⇒「冬山の動物を説明しているだけ」の、やや残念な句です。

2.中七下五が、コメントとは違って「自分のこと」「自分に近しい人のこと」「戦争のこと」「生活のこと」「人生のこと」など、「冬山とは関係ないこと」を言っていると受け取った場合、

 ⇒「冬山の厳しさ」に「人間が生き延びることの辛さ」を重ねているような、哲学的な捉え方をすることでき、想像が膨らむ句になります。
  狙ってそのように受け取れるように作るのが、「二物取り合わせ」の句です。

今回はおそらく偶然「2にも取れる形」になっていますのでご報告。
作句意図が1の「冬山の動物の説明」だとするとちょっと残念な句なのですが・・・

点数: 1

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「冬の山生き抜くことの厳しさよ」の批評

回答者 げばげば

句の評価:
★★★★★

こんにちは。
いつも勉強させていただいています!

御句。味わい深い、季語とコトの取り合わせ勝負!いい句です。コメント抜きにして、人生の厳しさを感じました!
冬山の動物のことに限定せず、読み手に想像させる句として提示すれば佳句です😆

点数: 1

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「冬の山生き抜くことの厳しさよ」の批評

回答者 なお

句の評価:
★★★★★

こんにちは。よした山月様、いつもお世話になってます。

御句、イサクさんのおっしゃっている通りですが、私からも少し。

他の人の句のコメントにもお書きしたのですが、冬の山は、死の山のようなものではありません。一日に昼も夜もあるように、山にも春夏もあれば秋冬もあります。動物も植物も、秋になれば冬の準備をして厳しい時期を越え、春にまた活動を開始します。その証拠に、冬になって全て死に絶えてしまって翌春を迎えられなかった山などなかったはずです。
ですので、雪に覆われた厳しい様子の冬の山を見て、生きることの厳しさを詠むのは素敵なのですが、それが本当に動植物のことを心配しているだけの句であれば、それはちょっと、違うと思うのです。

しかしこれを、冬の山を見ながら、人生を考えているのであれば、また話が違ってきます。俳句としては季語以外が抽象的で光景が見えにくいので、このままですと△ですが、これをもう少し具体的に表現すると、すごい句になると思います。

点数: 1

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