俳句添削道場(投句と批評)

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教室の机の花びん秋澄めり

作者 げばげば  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

釈迦牟尼とかじゃなく原点に立ち返って光景と季語と気持ち。クラスメイトが教室からいなくなったあの日の句。

みなさんご意見をよろしくお願いします。

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「教室の机の花びん秋澄めり」の批評

回答者 秋沙美 洋

こんにちは。

僕はこの季語の選択悪くない気がしました。亡くなった級友の机に花瓶があって、空は澄み渡っている。湿っぽい季語にせず秋澄めりとする事で、級友の死を乗り越えていく明るい展望を描きたいんだなというのが読み取れました。

とはいえ「教室の机に花瓶」というのが今まで散々フィクションの世界でこすられてきた演出ですので、(仮に実体験だとしても)作り物っぽさが漂います。でもここを変えると情景がまるっと変わってしまいそうで…どうしましょう。

句の評価:
★★★★★

点数: 1

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「教室の机の花びん秋澄めり」の批評

回答者 はや

句の評価:
★★★★★

教室の花瓶にも爽やかな秋を感じるなあ…の句かと思ったら違うのですね。コメントを読んでびっくりしました。
私には分かりませんでしたが、同じような経験のあるなおじいさんには初読で伝わったとのこと、伝わる人にはしっかり伝わる句なのかもしれません。
なおじいさんがご自身の経験から「悲しさとかなくて、あまり事態が飲み込めていなかった」と書かれていましたが、げばげばさんもそんなお気持ちだったのでしょうか。深い悲しみとか死を身近に感じた怖さとかとは違ったのかな、それが分かりやすい季語を避けた理由なのかなと思いました。

「秋日和…」の添削ありがとうございました。
皆様のコメント、とても勉強になります。コメント内容を私がうまく理解できていないときも、げばげばさんのコメントがヒントになったりして、いつも助けられております。ありがとうございます。
ほんと語順ってすごいなと思いました。
これからよろしくお願いいたします。

点数: 2

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「教室の机の花びん秋澄めり」の批評

回答者 卓鐘

句の評価:
★★★★★

どう言う意図での、秋澄めりでしょうか。季語の意味間違えてないか?とも思いましたが、げばさんに限ってそれはなさそうだけど、コメント通り心情を秋澄めりに託したのだとするとサイコパスの人の句に見えてくるような。。

点数: 1

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「教室の机の花びん秋澄めり」の批評

回答者 なお

句の評価:
★★★★★

こんにちは。げばげば様、いつもお世話になってます。
御句、事故や病気、理由はどうあれ、これは辛いことですよね。私の場合は、学生時代にクラスメートが亡くなったのは一度だけ。小学校低学年の時、ある朝、母親から「◯◯君、亡くなったらしいよ」と聞かされました。とても仲のいい友達でしたが、悲しさとかなくて、あまり事態が飲み込めていなかったようです。お葬式にはクラス全員で行きました。先生が泣いていたのは覚えています。

御句ですが、初読で、上記のような記憶を甦らせてくれました。
ただ、私は、これはげばさんだから申し上げますが、「うわ、しまった。そんなこと思い出しちゃった」と思いました。これはそこまで言っていないのでは?この教室にはいつもお花が生けてある花瓶があって、「秋澄めり」と言っているのだから、それが秋らしい風合いのものに変わったんだ!そういうことを詠んだのだ。危ない危ない、げばさんに怒られるところだったよ」、と思い直しました。
そしてご自身のコメントを。あれ、やはり初読でいいんだ、とホッとしました(笑)。

私の友だちの時は、花瓶はあったかどうか覚えていません。季節も忘れてしまいました。

点数: 1

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晩秋や花びんに花のなき教室

回答者 イサク

句の評価:
★★★★★

こんばんは。

なおじい様の思い直した方「この教室にはいつもお花が生けてある花瓶があって、「秋澄めり」と言っているのだから、それが秋らしい風合いのものに変わったんだ!」が初読でした。一覧で句を見た時です。
先に卓鐘様の句のコメントを拝見して「サイコパス・・・」のくだりで察しました。

察しましたが、やはりコメントどおりの句には読めません。「秋澄む」は「秋気」、風はなくとも「爽やか」に近いですからね・・・

御句、上五中七「教室の机の花瓶」で風景は出尽くしています。
「今日初めて知った」のか、「事実を知って時間が経ってからの花瓶」なのかで季語のチョイスが変わるかな?
この句のテーマを「言い過ぎでなく」季語で伝えきる練習はすごく身になる気がします(例:「風死す」「秋彼岸」「身に入む」「旱」「雷」「野分」などは季語で説明しすぎ)

点数: 1

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「教室の机の花びん秋澄めり」の批評

回答者 長谷機械児

句の評価:
★★★★★

げばげばさん、「富士はふぢ色」「跨線橋」「六条御息所」句の感想ありがとうございます。

「彳つ」に恐怖感を持っていただいてありがたいです。「立つ」では地に足つけて堂々とした感じがするのを、どうにかしようとした果てですが。

御句について。

・初読の感想は、卓鐘さんと似たような「サイコパス…」ですが、「いじめ」「嫌がらせ」の光景として見ていました。
・付け加えると、この上五中七の景に、リアリティを感じにくいです。御句以前に、TVドラマなどでこの種の演出を見たときから感じていたことです。私の記憶では教室の中に花瓶という物自体がなく(あればきっと、「窓硝子」や「蛍光灯」とともに、割った/割れた記憶が“あるある”的に残っていると思うのですが)、あったとして、机の上に置いたら掃除の時間はどうするのでしょう(生徒は何事もなく淡々と花瓶を退け、机を舁くのでしょうか)。

私としては教室に花瓶があるというだけで異質感を覚えるので、以下のよう感じで。

 教室に花瓶のありて秋の朝 (季語「秋の朝」なら、爽やかを過ぎて肌寒さもあり)

今後ともよろしくお願いします。

点数: 1

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教室の机の花びん菊白き

回答者 よし造

句の評価:
★★★★★

亡くなった友達の景ですね。不謹慎ですが、句の景としてすごくいい、思い出すということは子供の頃から俳句の眼を持っていたのだと思います。
ここは読み手へのサービスとしても季語は花で行きたい気がしました。

点数: 1

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級友の訃報空ろに空は澄めり

回答者 卓鐘

句の評価:
★★★★★

うーん。誤読を招くというより、「秋澄めり」という季語の誤用かと思います。澄み切った秋の空気を愛でる季語ですので。「虹」の本意に希望などが含まれているように、この季語にも爽快さ・気持ち良さが含まれています。

澄み切った空だからこそ、何とも言えない寂しさがあるという感覚は理解できるし、良いと思います。が、この句ではそれは表現されていないかと。季語の連想とは真逆のイメージを持つ感情を取合せるというのも良いのですが、結構技術・配慮が必要な高等技だと思います。澄み切った秋と何とも言えない寂しさの対比が際立つ工夫も足りてないかと感じます。

「秋曇り」「秋湿り」などを避けたのは良いと思います。(それだと全然ダメ)
長谷機さんのおっしゃる上五・中七のリアリティのなさも気になりはしますね。実景であるにせよ、切り取りの場面がドラマやアニメで散々やりつくされた映像なので、ドラマ仕立て感、ベタ感は否めません。(そこに、秋湿りとか持ってきたらさらにめが当てられません。)

・澄み切った空により際立つ、底知れぬ寂しさ
・死んだ学友を思わせる教室の描写(机に花という(イジメの印象もある)ベタな演出によってしまう)

これを一句にまとめ上げるのはなかなかの難題ですね。(どちらか一方でもめっちゃ難しい)ちょっと、描写だけでクラスメイトの死を伝えるのは諦めた方がいいかも知れません。ちゃんとそれとわかるようにストレートに言った方が。

言いっ放しは何なので、提案句無理くり出してみましたが、難しすぎます...

点数: 1

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添削対象の句『教室の机の花びん秋澄めり』 作者: げばげば
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