俳句添削道場(投句と批評)

以下の俳句の添削・批評をお願いします!

鹿の声こと寂しげに夏雨の夜

作者 たんせき  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

またまた懲りずに投句します。
我が家は山間地域のため、時折『ぴぃー』と鹿の鳴き声が聞こえます。特に雨の夜はもの哀しく感じます。そんな情景を詠んでみました。
また、画眉鳥の句に、ご指導、コメントいただいた方々にこの場を借りて御礼申し上げます。

最新の添削

雨の夜の山のはずれの鹿の声

回答者 イサク

おはようございます。

御句、下五を「雨の夜」に変更すれば、全くダメという句ではありません。
みなさんのコメントががっつりあるので、端的に・・・

◆季重なりの件、特に「動物」「植物」「食べ物」や「昔からある生活用品」「生活様式」などは無意識の季重なりに注意です。季語かどうか確認を・・歳時記をご準備ください(ネットで検索するのもアリ。その場限りになりますが)
◆「楽しい」「嬉しい」「寂しい」「もの悲しい」「つらい」などの感情の言葉は、季語や他の言い回しに含んでいないか確認を。(「笑う」「怒る」「泣く」などは動作なので、描写として使えばまだセーフ)
◆上記の感情の言葉、使わずに伝わるようにすれば「詩的」かも。
◆今回は「鹿の声」を季語と知らなかったので回避不能でしたが、「季語を説明しない」というのは意外と大事です。気にしていないとやらかします(「冬」寒い、など・・・)。

描写に寄せたものの、類想ありまくりの提案句を置いて去ります。

句の評価:
★★★★★

点数: 0

添削のお礼として、イサクさんの俳句の感想を書いてください >>

添削一覧 点数の高い順に並んでいます。

「鹿の声こと寂しげに夏雨の夜」の批評

回答者 卓鐘

句の評価:
★★★★★

「鹿」は秋の季語です。まずは、季節感のありそうなものは季語となっていないか歳時記を引くのが良いでしょう。

そして、季語には、五感や連想を導く力があります。鹿がなぜ秋の季語かというと、鹿の「ぴぃ」となく声が寂しくて秋の寂寥を感じさせるからです。なので、上五中七が丸々、歳時記の「鹿」という季語の説明になります。

「夏の雨」季語の本意(ほい)の一つは、旱続きの暑い時期に涼しさをもたらす恵の雨という感慨です。鹿の寂寥感と夏の雨の涼やかさがぶつかってしまい、どこに感動があるのかわからない句となってしまいます。

まずは、季語一つ、季語の本意と響き合う感動の対象を一つ。このくらいで詠んで見るのが良いと思います。(あくまで、作品としての評価を狙うなら。楽しくないと意味ないので、好きによむというのも一つの楽しみ方ですが、添削というサイトの特性上、このコメントになります。)

<蛇足>
自然に対する感動は季語に集約されています。過去の人たちが感動してきた思いが季語に詰まっています。それを改めて感動して詠みたい気持ちはわかるのですが、俳句としては、うん、そういう季語だからね。となってしまうというまぁ、季語を前提とした俳句の約束ですね。逆にいうと、季語に込められた本意を説明せずに利用できるとも考えられます。

点数: 0

添削のお礼として、卓鐘さんの俳句の感想を書いてください >>

「鹿の声こと寂しげに夏雨の夜」の批評

回答者 卓鐘

句の評価:
★★★★★

コメントありがとうございました。一つ言い忘れてた。鹿の一物仕立て(取り合わせとともに、意味は調べてみてください(笑))の超有名な名句に以下があります。

びいと啼く尻声悲し夜の鹿 芭 蕉

俳聖芭蕉と同じ感性です^^
こちらこそ生意気にいろいろ言ってしまいますが、めげずにいろいろ作句してもらえると嬉しいです。楽しみにしています。

点数: 0

添削のお礼として、卓鐘さんの俳句の感想を書いてください >>

鹿の声ぴぃーぴぃーと雨の夜

回答者 なおじい

句の評価:
★★★★★

こんにちは。たんせき様、いつもお世話になってます。

「懲りずにまた…」などとおっしゃっていますが、懲りる必要などないですから、どんどん投句なさってくださいね。

御句、ただ、季節が夏の雨ではいかがなものでしょうか。
卓鐘さんのご指摘を待つまでもなく、鹿は秋の季語です。小倉百人一首の中の私の好きな歌に、「奥山に紅葉踏みわけ鳴く鹿の声聞く時ぞ秋は悲しき」というのがあります。作者は猿丸大夫です。花札にも、「鹿に紅葉」というのがあるように、鹿と言えば秋なのです。

鹿はなぜ鳴くのかと調べたら、雌がいなくて寂しい思いをしている雄が鳴くらしいですね。それは知りませんでしたが。いずれにしても、陽気な雰囲気はどこにもありませんね。

ということは、たんせきさんが「こと寂しげに」とわざわざおっしゃらなくても、秋の鹿の鳴き声は寂しげなものだと皆さんすでにご存知だと。

提案句は、ちょっと芭蕉に影響されましたが、たんせきさんご自身のコメントから鳴き声をお借りしました。

鹿の鳴き声が聞こえるなんて羨ましいですが、草木の被害とかはありませんか?お察しします。

点数: 0

添削のお礼として、なおじいさんの俳句の感想を書いてください >>

「鹿の声こと寂しげに夏雨の夜」の批評

回答者 げばげば

句の評価:
★★★★★

こんにちは。
今日は仕事が長引いて、レスが遅くなりました、げばです!

卓鐘さんへの返信みました、「勉強不足お恥ずかしいかぎりです。・・懲りずにこれからもご指導ください。」いいですねー。最高です。これでめげてはだめですよ!ここの方は、思ったことを隠して「うまいねー、いいねー」とかやらないんですよ、思ったことは忌憚なくいうんです、でも、その方がいいコミュニティだと思うんです、道場ですし。だから、「懲りずにこれからもご指導ください」がうれしいですね。私も「ダメ」「下手」って言われようが、勝手に「げばの句にコメント寄せてくれるってことは、ちょっとは目があるのか?コメント置いてやりたいと思ってくれてるのか?このコメント打つのに結構時間かかってるぞ、げばのために時間割いてくれてありがたいわー、めっっちゃ成長したいし、ガンガン学ぼう」ってケチョンケチョンにされたときも、そう思ってました。そりゃ知らないこといっぱいなんですもん、それを知っているに変えていくのみですもんねー(^▽^)/そうやって没頭していく価値が俳句にはあると思いますしねー。
前置き長々・・・。

さて、御句。私も駆け出しなので、よくわかるのですが、17音のすべてを季節感あすれる言葉で満たしたくなるんですよ。きっと。
なので、鹿の声とか夏の雨とか盛りだくさんになってしまう。
卓鐘さんからの話もありましたが、一物仕立て「季語だけの描写で17音勝負する」ってすごく観察力が必要でめちゃくちゃ難しいです。最初は取り合わせがおススメかもしれません。そうすると、季節感あふれる言葉もりだくさんになることを防げるからです。

たとえば、自分の句で説明する方が早いので、先日私はしりとりゲームで
「炭挽くや早朝の恩師の訃報」という句を詠みました。
これどういう構成かというと、
「炭挽く」という冬の季語と、それとは基本的にまったく無関係の「早朝の恩師の訃報」という言葉をバンと合わせる形で作られています。とにかく、季語と無関係ということがポイントです。
そうすると、これを二つ合わせると、「木炭をこきこきとのこぎりで切っている無心の動作とかその音とか冬の冷たさとか」という季語の持つ力のおかげで、悲しいとか寂しいとか辛いとかいう言葉を一切つかわずに、ばーーーっと悲しい感情が読んだとき湧いてきませんか?これが取り合わせと言います。季語の力を借りて、全く無関係のものと合わせることで、相乗効果で季語の感情が引き立つというやり方です。こうすると、「訃報」は季節と関係ないわけですから、17音を季節だらけにすることも避けられると思います。

卓鐘さんもおっしゃってましたが、「鹿の声」だけで、寂しいという感情などはすべて含まれているのです。
「鹿の声」とか「鹿鳴くや」とかと、それに無関係のモノ・コトを置いて、季語の力を借りて、寂しいと書かずに「寂しい」と届けられたら成功です。

鹿鳴くや潮の満ち来る灯の廻廊  長谷川閑乙

たとえば、「満潮で潮の音と匂いが来る、灯がともっているということは夕夜、そこに場所の情報、廻廊」という12音に「鹿のぴぃーという鳴き声」が合わさると相乗効果で、あー、もの悲しいわーって思う。こういう作りです。

俳句って奥深くないですかーー。そうなんですよ、私なんて当然駆け出しだし、ここの他のみなさんも、あーでもないこーでもないって考えたりして、でも、答えなんて見つかるわけもなくて、探してるのも楽しかったり、ときにめちゃくちゃ届く句が詠めてみなさんに届いたよって言われてほっとしたり。そんな感じなんですー!

だから、「懲りずに」と聞けてほっとしています(^▽^)/ いろいろ試行錯誤してみてくださいねー(*'▽')次の句も「懲りずに」とか恐れずに堂々と、こんな思いで詠んだけど届いてるかい??どこが届かない原因かなあ?学びたいぜ!って感じで投句してきてくださいねーー。

点数: 0

添削のお礼として、げばげばさんの俳句の感想を書いてください >>

その他の添削依頼

涼風や橙色の街路灯

作者名 ゆるくわ 回答数 : 4

投稿日時:

あのねのね何処に消えし秋茜

作者名 感じ 回答数 : 0

投稿日時:

下駄履きの素足にしみる寒き朝

作者名 林まゆみ 回答数 : 3

投稿日時:

トップページへ
俳句を添削する!
添削対象の句『鹿の声こと寂しげに夏雨の夜』 作者: たんせき
手直しした俳句は省略可能。批評、感想のみの投稿もOKです。

選択肢から簡単に良い感想が作れる!

さんの俳句

ました!

次回作も楽しみです。

俳句の評価
指摘事項(該当する項目にチェックを入れてください)

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

優れた添削・批評は日本俳句研究会の記事として、転載、引用させていただく場合がございます。ご了承ください。

▼添削依頼された俳句の検索

▼添削と批評(返信)の検索

ページの先頭へ

俳句添削道場の使い方。お問い合わせ

関連コンテンツ