「汗ばむや少女は何を玩ぶ」の批評
回答者 なお
長谷機械児さん、こんにちは。
御句を拝読した感想と提案句を置かせていただきます。
御句、一読では句意をつかみきれませんでした。その理由は、句そのものが疑問形で答えが出ていないところへもってきて、「玩ぶ」という動詞です。「もてあそぶ」と読むことは読めましたが、意味的に悩んでしまいました。
久々にこの言葉に接して、私がいつまでも忘れられない句を思い出しました。少年院の子が詠んだ句です。
ぶどう食べた種もてあそぶ独房に
この句の「もてあそぶ」こそが、「玩ぶ」の意味ではないかと私は思っています。
あとは、げばげばさんが詳しくおっしゃってますね、この方は初めての方にもわかりやすく説明なさるのでとても参考になると思います。
重なりますが私からもあと少し。原句では、「何に熱中しているのだろう?」となりますが、この場合、まずは
炎天下少女は何に熱中す
とするのがよろしいかと思います。ただ、何に熱中しているかはもうわかっていますよね?そしてその玩具の正式名称を知りたいわけでもないですよね。それよりも、こんな暑い中を汗かいて、どうしてそんなに夢中になれるのだろう、的な感慨のほうが主ですよね。
ですので次の提案句は、掲句を含めて
炎天下オモチャに夢中の女の子
炎天やゲームに熱中する少女
となります。ご参考になれば幸甚です。
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情景としては、「バス停留所で見かけた親子連れのうちの、幼稚園から小学生低学年とおぼしき一人の少女の姿。冷房もない屋外の暑さの中で、無心に、玩具(プリキュアとかナントカの、とても現代的な玩具)に熱中している姿」を切り取ったつもりです。暑さも汗も気にせず子どもが熱中していることへの関心・驚きが、この句の眼目としたいところです。
私は現在の小学生の玩具に詳しくなく、また、詳しく名前を知ったところで五七五に収められず、情報としても余計だと思われたので、そこは疑問形にぼかして「何を」としました。また、少女の動作については、「手慰む」と「玩ぶ」が言葉の選択肢として浮かびましたが、「手慰む」では熱中している感じから離れると思い、「玩ぶ」を採用しました。
これは、現代俳句協会のインターネット合同句会(第13回)に投句し、結果0点だった句です。添削をよろしくお願いします。