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残されて目で追う君の肩の灯や
根は土に葉は大空へ夏の木々
回答者 腹井壮
添削した俳句: 根は土に葉は青空へ夏木立
せこ三平さん、こんにちわ。
前回の添削からさらに工夫のあとが見えますね。
せこ三平さんの詩人としての向上心の現れと思います。
ところで調べた結果(個人的な推測も多数含む)ですが「夏木立」という季語は元々ただの「夏の木立」であったものが少しづつ木陰のイメージををプラスしていったようです。
季語にはたまにこういうケースがあるようですね。
さて、ハオニーさんの仰る通り現在は夏木立に木陰の意味が含まれている以上「夏木立」という季語は無理があるような気がします。
一方で季語の原理主義者にしてみれば「夏木立」で何が悪いと言いだしそうです。
そして、「青空」という夏をイメージさせる言葉は季語に役目を託したいという判断でこういう形になりました。
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起き掛けてベランダに見る残暑かな
回答者 三日酔いの防人
添削した俳句: 早朝のベランダで見る残暑かな
大浦美津子様、こんにちは。朝の句ですね。早朝の時眼帯は何時頃でしょうか?日本語には、朝を細かな時間帯で表す素晴らしい言葉が沢山あります。早朝という表記は少しもったいないと思います。
ベランダで見た残暑には色々とありますね。モワッとした熱気とか、蝉の鳴き声、青空等、『ベランダで見る』としてしまうと、視覚に頼ってしまう傾向があるため、『ベランダに』としては如何ですか?
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遠くなるあなたの背に夜店消えた
回答者 三日酔いの防人
添削した俳句: あなたの肩に消えた夜店の灯り
るまり様、初めまして。原句である
あなたの肩に消えた夜店の灯り
美しい響きかと思います。ただ、彼が立ち上がり立ち去る瞬間というのが、17音で表現しようとするとなかなか難しいところですね。皆様の素晴らしい添削の後で、参考になるか分かりませんが、原句では彼がその場から離れていく様子が分かりません。やはり、去る、立ち去る、去り際、小さくなるといった離れる様子は必要かと。
肩という単語で、立ち上がる目線をイメージされている訳ですが、肩を使うのであれば見上げるとか、目線を入れないとイメージしずらいのでは。思い切って立ち上がる瞬間を切ってしまい、去っていく様子に重点を置けば、肩ではなく背とすれば追い縋る様子が詠えます。私はどうしても『あなた』という言葉を使いたかったのでこのようになりました。
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