鬼おろし妻の笑顔の焦げ秋刀魚
回答者 ハオニー
添削した俳句: 焦げ秋刀魚無言の妻や鬼おろし
焦げ秋刀魚は美味しくなさそうだ、という感想から逆にこういう句を持ってくるあたり、ユーモアに優れている方だなと思っています
新婚ゆえの失敗に気まずそうにしている幼妻、なんとかその失敗を取り返そうとする申し訳程度に丁寧に添えられた鬼おろし、そんな光景が目に浮かびました
怒っているのは夫、もしくは姑さんあたりで奥さんではないと感じました
「怒り」につながりそうな表現はあるけれど、妻の「怒り」としての効果は発揮できていません
むしろ妻の「申し訳なさ」が際立っています
怒りや怖さを出すテクニックとして、逆に「笑顔」を入れて「焦げ秋刀魚」という言葉とのチグハグ感を出すものがあります
手直しした句は、その方法を実験的にやってみました
しかしこれだと、作者さんの「怒っているようにみえて、いつも通りにしてしまった」という句意ではなく、「怒っていないようにみえて、実は怒っている」というものになっています
点数: 6