「ガラス越しまたも恋猫見つめをり」の批評
村井もこりさん、こんばんは。貴句、拝読いたしました。
句面を拝見した時に、1998年のglobeの『wanna Be A Dreammaker』の
替え歌の歌詞とMVでガラスが割れるHiG音シャウト場面が脳裏を過ぎりました。
ずっとガラス越し 眺めていた恋猫達の猫会を
ずっと憧れてた あの十字路で指を絡ませ2匹
wanna Be A Dreammaker
間違えた。恋人達の街並みを、2人、ですね。
でもそう思い起こさせる程、既視感が有って句面が合ってないんですよ。
以下、理由です。
作者コメントは以下です。
「サッシのガラスから外を見ている猫をよく見かけます」
「外には出してもらえない」←村井もこりさんの飼い猫で室内に居ますよね。
そして、恋猫は寄ってくるオスの野良猫なんですよね?
なのに、野良猫はどうして中を見てるのではなく、外を見ているのでしょうか?
作者コメントの段階で矛盾しており、
情報が整理できていらっしゃらないんですよね。
そして、元句のままですと、「見つめをり」の主体が不明ですので、
「恋猫を何かが、誰かがまた見つめに来ている」と読めてしまうんですよね。
せめて、以下じゃないでしょうか。globeじゃないですからガラス越しは不要。
A:猫の恋我が飼い猫を狙ひたり
B:猫の恋我が飼い猫を見詰めをり
これで具体的に景が描けます。これでもまだ説明調で凡句の域を出ていませんけど、
一応季語
は立ちます。
ご自身の中で情報を整理して具体化できていないので、
他者様の句、私めの句にコメントなさる内容も具体的ではなく、
何を仰りたいのかが具体的に伝わってこないんですよね。
「この句のこの措辞が説明的で面白くない」等の様に。
「俳句
は季語が主役」、「俳句は説明を嫌う」、
「具体的且つ客観的に読者の脳内に景を立たせる」、
「作者オンリーワンの感動を17音に包み、読者に伝えようとする」
この為の「国語辞典、古語辞典、歳時記
の3点セット」ですね。
1点追加で申し上げるなら、時候、天文、抽象概念が絡まない動物、植物。
これらを「基本の型」で詠みこなせる様に成長なさってから、難しい季語に
チャレンジなさると良いと思われます。
ご存知かもしれませんが念の為。「基本の型」とは以下です。
「上五に季語を置いて間投助詞「や」で詠嘆し、中七下五で1フレーズ」
取り合わせの基本で、後ろ側から作句して、合う季語を入れるタイプです。
基本の型がマスターできていませんと、長い季語や「句跨りの型」、「中句切れ」、
「季語以外の語を上五で詠嘆」、「中七に季語を入れるブリッジ構造」を
使いこなせないんですよね。当然、「猫の恋」の様な抽象概念を含む季語は
難しくなるんですよね。
九九できない人間が、二次式の展開や二次式の因数分解できたり、
二次方程式を解いたりできますか?って事です。
事象をよく観察なさり、村井もこりさんのガラスを、殻を、
叩き割っていただければと思います。
以上でございます。お目通しいただき、ありがとうございました。