「初物や筍飯に香そえて」の批評
添削した俳句: 初物や筍飯に香そえて
ネギさん、こんにちは。
御句拝読しました。季節を感じる句ですね。詠み直し前より格段に良くなっていると思いますよ。
でも、気になりました点がありますのでお伝えします。
「筍飯」という季語は、「初物の筍が手に入ったので、筍飯にした。炊き上がったら、いい香りがする」という意味まで含んでいます。
読み手は、筍飯という2文字を見ただけでそこまで想像して、お腹が鳴ると思いますよ。
それからしますと、御句、季語の力をお使いになっていないと言うか、重複しています。「初物」は不要ですよ。あと、例えば「そら豆」とかでも、初物という形容はしなくていいと思います。
また、下五の「香そえて」ですが、これはなんと読ませますか?音数からいくと、「こうそえて」となり、香の物、つまりお漬物を添えてという意味に取れます。
でも、前の句からすると、そういうことではないですね。筍飯の香りに、木の芽の香りを添えてということですよね。
それなら、「香(か)を添えて」とか、「香り添え」にした方がいいですよ。
・木の芽添え筍飯に手を合わす
これは、一応提案として置きましたが、私の手元の歳時記では「木の芽(きのめ)も季語なのです。また、下五の「手を合わす」は初物なのでという意味ですが(我が家ではこういうとき仏壇に供える)、動詞が2個になるという欠点があります。
でも一応置かせていただきます。
よろしくお願いします。
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