「低山と言へど急坂寒椿」の批評
こんにちは。
とある方(投句せずにコメントだけする方)からなにやら怪しいコメントを頂いていて、書き込みを躊躇していました。その件は通報済みですが、なお(じい)様含め他の方々もご注意ください。
私の「行く秋」の句についての質問の件です。
他の方からも似た質問がありましたが、ご存じのとおり自句自解は避けているのと、作為と句から読み取れるものは別問題であるという思いがあるため、スルーしておりました。
とはいえ一か月たつ句ですし、なお(じい)様のコメントの気になるところを質問しつつ、一旦自分の考えをお伝えします。
(他に同様の質問をした方も、こちらを見ていただけると幸いです)
(とはいえ対した理由はありません。以下長いのはほとんど前振りです)
まずなお(じい)様の
【俳句ではできるだけ漢字表記を、と言われているなか】
これ、私はこのようなことを言われたことはありません。漢字かひらがなか、決めるのは作句者の責任と学んでいます。
【初心者】の【表記】について、下のようなことはよく言われますね。
★歳時記掲載の季語は、できるだけ歳時記の表記に従う。動物・植物は、日常ではカタカナを使っているケースが多い(例:カブトムシ、ヘビ、ヒマワリ、スズラン、ナス)が、歳時記に漢字で記載されている季語は、できるだけ歳時記に従って漢字で書く(例:兜虫、蛇、向日葵、鈴蘭、茄子)か、ひらがなで書くのがセオリー。外来種など、本来の表記がカタカナのもの(チューリップ・キャベツなど)は除く。
という話とは違いますよね?
句中の措辞を漢字にするかひらがなにするか。カタカナ・当て字・記号も含めて、表記を選ぶ責任は作句者にあります。句は作者の選んだ表記をもって鑑賞されるべきではないかと思います。
飛行機衝突かみひひな墜落/イサク(2022/02)
⇒全部漢字なら『飛行機衝突紙雛墜落』
句に対して、受け手が「漢字の方がいい」「ひらがな表記がいい」と思うのは自由ですし、添削道場で提出された句に対して意見をコメントするのは問題ないと思います(上記の句は例として出しただけで、コメントを望んでませんよー)
前置きが長くなりました。
私は普段「読みやすさ」「表記の印象」などから漢字・ひらがな表記を選ぶ傾向があるようです。迷った場合は書いて比較します。
「ねこ」をひらがな表記にした理由。ぶっちゃければ「『ねこ』という表記がこの句にとって良いと判断した」という言い方が正しい気持ちです。
もっと具体的な理由が必要だとしたら、
例えば季語を主役と考えた場合
・行く秋や猫にフェンスの隙間あり
・ゆくあきやねこにフェンスのすきまあり
・行く秋やねこにフェンスのすきまあり
一番下が一番季語「行く秋」が立ちそうな気がしません?
(後付けの理由ですが、そこそこ芯を食っているような気がします)
もちろん、正解はありませんし、この句にとってベストかどうかはわかりません。
長くなってしまったので御句についてはまたいずれ。