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夢を食む
スレ主 エニシダ 投稿日時:
目的:趣味で書く
要望:欠点の指摘歓迎!
カテゴリー:ラノベ(中高生向け)
あらすじ
萩野真帆は昔から普通の人には見えないモノが見える体質だった。ある日、友人の家で花火をしていた真帆は、同い年くらいの少年の幽霊に遭遇する。友人には見える体質を隠している真帆は、適当な嘘を付いてその場を逃げ出した。幽霊はなんとか巻いたものの、逃げた先の民家で不審な老婆と出会う。姿は老婆なのに声は男のもので、怖くなった真帆は慌てて逃げ帰った。
翌日の登校中、立往生していたのを助けた妖怪から、【知恵貸屋】について教えてもらう。【知恵貸屋】は妖怪関係の悩み事の相談に乗ってくれるらしい。学校に行くと友人の颯希から、昨日様子がおかしかった事について問い質される。見える事が分かったら拒絶されると思っている真帆は、本当の事は言わずごまかした。
あの日以降、幽霊の少年に付きまとわれるようになる。実はこの少年は真帆の兄だった。兄は自分を恨んでいたのだと、真帆は怯える。兄は生まれつき病弱で、高校生の時に他界している。彼の葬儀の日、真帆は自分を恨めしく睨んでいる兄の幽霊を見ていた。兄の死を悲しんでいる両親にはとても話せず、この事はずっと胸に秘めていた。
数日後の放課後。帰ろうとすると、颯希に呼び止められる。最近、様子がおかしい真帆を心配しているらしく、何かあったのかと聞かれた。しかし、秘密を打ち明けられない真帆は、はぐらかすばかりなので、ついに颯希を怒らせてしまう。落ち込んだ真帆は、ふらりと兄と遊んだ思い出の場所を訪れる。
小学生の頃、兄と隠れんぼをした。その最中に、真帆は妖怪におどかされる。兄に助けを求めたが信じてもらえず、逆にからかうなと怒られてしまった。腹を立てた真帆は、隠れている兄を置いて帰ってしまう。しばらくして病院から兄が運び込まれたと連絡がきた。隠れている時に具合が悪くなってしまったらしい。運良く通りかかった人が病院へ運んでくれたので、大事には至らなかった。しかし、それから真帆は、罪悪感にさいなまれるようになる。
物思いにふけっていると、兄の幽霊が現れた。真帆は兄に必死に謝る。そこへ、先日出会ったあの老婆が現れ、兄の幽霊を追い払ってくれた。容姿から老婆だと勘違いしたが、れっきとした男性だった。常盤雅巳と名乗った彼が【知恵貸屋】で、真帆は兄の成仏させる方法を教わる。
雅巳の指示通り夜の池を訪れる。すると水面の月光に誘われて、兄の幽霊が現れた。真帆が教えられた通りにハッカの香を浴びせると、兄は無数の羽虫となって消えてしまった。
この羽虫は【夢羽虫】といって、行き遭った者が望むものの姿に変化するのだと教えてもらう。兄だと思っていたのは、真帆の兄に謝りたいとい思いから、妖怪が見せた幻だったのだ。葬儀の時の兄も【夢羽虫】だった。兄に恨まれているというのは、真帆の思い込みに過ぎなかった。
今回の事で、見える体質を話したら拒絶されるというのも思い込みかもしれない、と考えを改めた真帆。後日、思い切って颯希に秘密を打ち明ける。颯希は面食らっていたが、真帆の話を受け止めてくれた。
キャラクター
常盤雅巳(ときわ まさみ)
・【知恵貸屋】。妖怪関係のもめ事を解決するための知恵を貸してくれる。といっても商売をしている訳ではなく、相談に乗っているうちに勝手にこう呼ばれるようになった。
・腰よりも長い白髪に着物姿のせいで、老婆にしか見えないが、成人男性。いつも薄暗い庵にこもっているので、余計に間違われやすい。
・外見は変わっているが、人柄は気さく。出不精で滅多に家から出ない。面倒くさがり。
萩野真帆(はぎの まほ)
・見える体質の女子高生。語り部。
・病弱な兄がいたが、すでに他界している。ケンカをして兄を置いて帰ってしまい、発作で倒れた兄を助けられなかった事をずっと後悔していた。それからケンカの原因である「見える体質」を隠すようになる。
・妖怪が見える事で、挙動不審な態度をとってしまう事がある。それをごまかすため、お調子者の仮面をかぶっている。変な行動をとってしまっても、元からお馬鹿キャラならおどけて紛らわせるから。
根は卑屈で自信がない。自己評価の低さは、兄への罪悪感が原因。
颯希(さつき)
・真帆の友人。
・男勝りで粗暴だが、根は優しく繊細。
・真帆が何か隠している事には気付いている。打ち明けてくれるのを待っているが、最近は様子が変なので心配している。
真帆の兄
・享年17歳。
・生まれつき体が弱く、成人するまで生きられないと宣告されていた。
・小さい頃から死が身近だったので、それを連想させるもの(幽霊、怪談の類い)が嫌い。なので、真帆がお化けがいたと訴えた時、つい感情的になって怒ってしまった。
作者コメント
こんにちは。エニシダといいます。
オムニバス形式のあやかし事件モノの、第1話として考えた短編になります。
雅巳が主人公なのですが、語り部の真帆に食われているような気がします。一応、真帆がワトソン、雅巳がホームズのポジションで話を展開させていこうと思っています。
やはり雅巳をもっと目立たせた方がいいでしょうか?それとも、1話だからこれでも大丈夫でしょうか?アドバイスをお願いします!
また、ほかに問題点があれば、そちらのご指摘もお願いします!
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