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ボクの転生物語第3話 全4話で完結

ボクの転生物語の第3話

作者 鷹人 得点 : 0 投稿日時:


(やぁー!良かった無事に転生できて。)
頭の中に声が響き、目の前に夢と大型ビジョンで見た金髪やつれ顔の美女が現れる。

「説明を求む!!!!!!!!!!!!」

瞬間、周りの人・・・・いや、人外の皆様が一斉にこちらを向く。
ボクは目の前でニタニタと微笑む女神・・・いや邪神ルミナスを指差す!指差す!!指す!!!サス!!!!SASU!!!!!

周囲の人外達は何かを哀れむような目でボクを一瞥すると、再び大型ビジョンに向かってルミナスの糾弾を始める。

(そんな慌てない、慌てない。今、私はキミにしか見えてないし、声も頭に直接話しかけてるから。)

ニコっと、全く安心感の伴わない笑顔に向かい、僕は頭の中で返答する。

(おい!!いったいここはどこだなんだ!?)

(渋谷スクランブル交差点だよ。言ったでしょ?殺しちゃったお詫びに転生させてあげたんだよ。キミが元いた世界になるべく近づけようと思ったんだけど、ちょびっとパラレルしちゃったけど。)

(いや!ちょっとじゃないし!鬼が渋谷ストリートファッション着こなしてるよ!ニュースキャスターがガチの猫耳美少女になってるよ!!!もろ異世界だよ!!どこのアニオタ外国人の想像世界だよ!!!断じて渋谷はこんな魑魅魍魎な場所ではない!!!!というより、あなためちゃくちゃな言われようしてるんですけど!!なんですか!?地球に大災害て!!!!????)

(ん?キミを生き返らす時に言ったじゃない。地球の裏側の敵を倒すために『不滅永剣:地殻断壊』を使ったら勢い余って攻撃が地球を貫通しちゃったって。だからもうすぐこの地球は地殻崩壊の大災害により消滅します。)

(そりゃ恨まれるわ・・・・。って!もうすぐこの地球ぶっ壊れるの!!!???したらボク死ぬじゃん!!!!!転生した意味ないじゃん!!!!)

(あ!大丈夫、大丈夫。私が持ってるもう一つの神剣。この『絶対救剣:天地創転』の使えば一瞬で地球を元どおりにできるから。)

女神はボクの目の前で乱れきった衣服の胸元から、神々しい光が輝く黄金の剣を取り出した。
一瞬、猫型ロボかよ!とか思ったがそんな場合じゃない。

(早く使えよその剣!!)

(うーん、なんか気乗りしないんだよね。)

(は!!!????)

(いや、こいつら私のこと全然崇めないんだもん。)

そう言って、ルミナスは周りを見渡す。

泣け叫び、怒り狂う異世界種族の方々。

(当たり前だ!!!どこの誰が自分の地球を滅ぼそうとしている奴のことを崇めるか!!)

(うーんだってねぇ。気が進まないと剣ノリも進まないんだよ。キミなんとかしてくれない?)

(は??)

(キミの私への信仰をこの愚民共に知らしめてよ。そしたら私もスッキリするし、こいつら助けてやっても良いかなて気はする。)

ボクは辺りを再度見渡す。

ルミナスが描かれたポスターをシュレッダーの如く破り続けるリザードマンさん方。
ルミナスに見立てられた銅像をハンマーで叩き割り続けるドワーフさん方。

周囲に響き続けるルミナスの名。

この方々を前にルミナスを信仰していますと宣えと???

(無理だろぉぉぉぉぉぉぉ!!!!明らかあなた悪いじゃん!!女神じゃなくてやっぱ邪神だよ!!!!!)

ズクん!!
心臓が急に締め付けられる。

(私を信仰しないと死ぬよ?私への信仰と引き換えにキミは転生したんだから。それに私の気がのらないと地球はこのまま滅亡。さぁ思い切ってこの偉大なる女神ルミナスの名をこの渋谷の中心で呼び讃えてよ!)

ボクはこの女神に殺され、転生させられ、今究極の選択に迫られた。

地球滅亡で死ぬか?
怒れる異世界住人の皆様にボコられて死ぬか?
くそ女神への信仰不足で死ぬか?

渋谷の中心でボクは何を叫べばいい???

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