ボクの転生物語の第3話 全4話で完結
ボクの転生物語の第3話
作者 ラミア 得点 : 0 投稿日時:
みんなが女神ルミナスを恨んでいる
どうやらこの世界は、そうできているらしい
一体なぜこんな世界になってしまったのか、話を聞いてみると
「バッキャロー!アイツが俺の世界の魔王との戦いで魔法を放ったらその流れ弾が俺に降り注いで来たんだぞ!?許せるわけねーだろ!」
とか
「ドラゴン倒すために、辺り一面荒野にする奴が女神なわけあるか!!」
だったり
「なんで吸血鬼と戦うのに俺のロードローラー持ってかれなきゃいけねーんだよ!?」
などなど……
彼女の蛮行がそれはもう無数に出てくる。
人の数ほど出会いがあるとはいうが、人の数ほど罪状が出てくるなんて、酷すぎるだろ
「しかしなるほど……ここの人達は、俺と同じなのか」
彼らは彼女のせいで死んでしまって、彼女に生き返らせてもらった人々、その集合体がこの世界なのか
同じような境遇な人間が集まれば、そりゃこうも荒れ果てもするか……
「おい、お前」
狼男のような人が、俺を捕まえる
「お前もアイツのてきとーなやり方のせいで死んじまったんだろ」
「えっ……」
確かに、おれも彼女のてきとーさによって死んでしまった一人だ。
「なら、お前だってアイツを恨んでるだろ?」
「それは……」
元の世界に未練はない、でも、だからといってむざむざ殺される理由もなかった。
「で、でも彼女も……」
「お前、アイツに私を崇め奉れ、って言われただろ?」
「えっ!?」
なぜそれを知っているんだ?
「ここのみんな全員がそうだ。『生き返らせてやる。その代わり私を崇めなさい』ってな」
あの女神、そんなことしてたのか!?
それを聞いた瞬間、俺の中に怒りがこみ上げてきた
女神とはいえ、失敗することもあるだろう。だけど、彼らの話を聞けば聞くほど、あの女神に全く反省している様子が見受けられない
その上で、女神ルミナスを崇め奉れだって?
なんなふざけたこと――――あってたまふるか!
「ふ、ふざけんな!あのクソ女神!!」
「そうだ、こんなことあってたまるか!お前も一緒に、アイツに復讐するんだ!!」
「おぉ!!」
腹の底から涌き出る怒りを声だかに叫び、彼らの列へと加わった