夕暮れの街角~冬晴れの冬休み第2話~
作者 たはらさん 得点 : 0 投稿日時:
「ダメだ…思い出せないよ」
削除された記憶。俺たちは何でここに居る?砂丘を後にして。神々が集える出雲大社にやって来た。と言うことは神有月。十月?どうやらサーフィンではなかったようだ。
「…大分混乱しているよね」千葉が珍しく心配そうな目で俺を見ている。
「今更だけど、今は一月だよな?」
「他の処はね。ここは特別。今はずっと十月なんだ」
「へ?」
「…とか言ったら信じる?」
何かがおかしい。一月なら、十一月と十二月は何処行ったんだ?
「何があったんだ…日本に…」
納得していたはずの年越し。今更不安感に苛まれる。
「何してたんだ?俺は」
考え込んでいる俺。千葉が心配そうな顔になった。それはそうだろう。普段、俺は悩まない。行き当たりばったりでもいいんじゃね?で何とかなっていた。
「ツケが回って来たのかな…」
後頭部に鈍器で殴られたような痛みがぶり返す。一体全体何してたんだ?俺?
続く。