クールなキミは私だけに甘えたがりの第3話 全10話で完結
クールなキミは私だけに甘えたがりの第3話
作者 ゆり 得点 : 0 投稿日時:
キーンコーンカーンコーン
学校のチャイムがなる。
「今日はここまでだ~」
先生が言うと、みんな喋り始める。
チラッと海野の方を見た。
海野は1人で教科書の整理をしている。
すると、海野がこっちを見た。
私は目があって、びっくりして顔を逸らしてしまった。
私は放課後いつもの癒しの屋上まで行った。
ガチャ
ドアを開けるとそこには…
綺麗なオレンジ色の空とびっくりしてこちらを向いた海野がいた。
一瞬、気まずい空気になったが私はいきよいよくドアを閉めた。
すると、
「っ!鈴音!」
私が屋上から階段で降りようとするのを海野が止める。
海野は私の手をつかんだ。
「や、めてよ…」
私は思い切って行った。
すると、海野が私の手をはなした。
私は勢いでふらついた。
「やっぱり、鈴音は俺のこと嫌い?」
突然の質問に一瞬、びっくりした。
「前、鈴音、俺が言おうとした瞬間に走って逃げちゃったし、
今日は顔を背けるし。」
海野は一度言葉を切って強い口調で言った。
「鈴音は俺のこと嫌いなの?」
さすがにビックリした。
私は家族にも寝てるところを見せたことがないのにあの日、
海野の前で寝てしまっていた。
海野は信頼できる人。
私はやっぱり…
「海野、私は海野を嫌ってないよ。」
私は優しい口調で言った。
「あの時はびっくりっていうか家族にも寝てるところを見せたことがないのに
他人に見せるなんて恥ずかしくて…」
私が言うと海野はびっくりしたように目を見開いている。
「よかった…」
私にはよく聞こえなかったけど、海野がそう言ったように聞こえた。