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儀式(あの日から彼女は上履きを履かなくなった)

作者 ロミオ 得点 : 1 投稿日時:


高三の時,僕はクラスのA子さんと仲良くなった。
僕とA子さんはよく一緒に帰った。
A子さんは僕にとって生まれて初めて出来たガールフレンドだった。

四月の下旬の風が涼しい夕方学校が終わって僕はA子さんと一緒に帰っていた。
帰り道の途中に鳥居があった。
A子さんは「この鳥居を通るとどこに行くのかな?少し行ってみない?」と言う。
僕が「うん」と言ったために一緒に鳥居の向こうに行く事になった。

僕とA子さんはその黒い鳥居を超えて鳥居の向こう側に進んだ。
そして僕とA子さんは鳥居の向こう側約50mの所で恐ろしい光景を見てしまった。
具体的には書けない。
僕とA子さんは二人とも精神的に大きなショックを受けた。
二人は足早にその場を去って鳥居の外に戻った。

「A子さん大丈夫?」
「う、うん・・・」
「見ちゃったね・・・」
「うん・・・忘れようよ・・・」

いつものところで僕はA子さんと別れて家に着いた。
僕はあの光景を忘れるために面白い本などを読んだ。
翌日から五月の上旬の途中まで一週間ほど連休だった。
A子さんは大丈夫かな・・・?

次に学校に行く日は僕の記憶が正しければ確か五月六日だった。
その日の朝学校に行くと僕はある異変に気付いた。
A子さんが上履きを履いていないのだ。
A子さんの足元は白の短い靴下だけだった。
長さは踝の少し上まで。
白のリブ編みのスクールソックス。
今迄A子さんが上履きを履いていない事なんて一度も無かったのに・・・。

そしてA子さんはその後は上履きを履く事は無かった。
A子さんの足元はその日から最後まで靴下だったのだ。

A子さんは何故あの日から上履きを履かなくなったのか。
おそらく鳥居の向こう側で見た恐ろしい光景が原因ではないか。
僕はそう思っている。

本に書いてあった。
強い恐怖やショックを受けた時そのショックを忘れて気持ちを切り替える。
そのために人それぞれの儀式を行う。
儀式の内容は本当に人それぞれだが何かを変える場合が多い。
ショックが強いほど尋常ではない儀式と変化が必要だ。

A子さんの儀式は上履きを葬る事だったのではないか。
A子さんの上履きはもしかして家のどこかにしまっているだけかもしれない。
しかし僕の推察と直感では恐らくこうではないか。
A子さんは上履きを燃やすなど何らかの方法で故意に失ったのではないか。
僕にはそう思えてならないのだ。

おわり か つづく
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僕・・・・・・主人公
A子さん・・・僕のガールフレンド

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