冬晴れの冬休み
作者 たはらさん 得点 : 0 投稿日時:
「あっ、空ってこんなに青かったんだ」
冬休みも後半。茨城(人)は滑り落ちた日本海から砂丘を見上げた。
この倭の国造り。功を焦り過ぎたのか。出雲の大国主神と言われてはいても。
「いばらぎ~あんた!正月から海なんて何処のサーファー?」
「違う!!イバラキ!俺だってこんな寒ぃ処やだよ!気がついたらここで伸びてたんだ」
「あらぁありがちな物語のオープニングね!」
元々上から見下ろす格好だった千葉(人)は砂丘を駆け下りて茨城の右腕を砂浜から拾い上げ点々と離れていた体をつなぎ合わせた。
「ダンケ、これで移動出来るよ」正月の日本海。
波濤と言うのはこれだよね的な世界を人である千葉と茨城は堪能した。
冬晴れの冬休み。俺たちは日本に居た。続く。