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俳句のレシピ集 (No: 1)
スレ主 一本勝負の悠 : 2 70代以上 投稿日時:
◆紫陽花〈夏〉
あじさい
あぢさゐ
かたしろぐさ
四片
七変化
刺繍花
濃紫陽花
白紫陽花など多くの呼び名と種類がある。
6~7月の梅雨時に咲く花で
日に雨に色を変えることから七変化とも呼ばれる
◆芭蕉のことば
俳諧といへども風雅の一筋なれば
姿かたちいやしく作りなすべからず。
《俳諧は詩の一つであるから品よく作るべきである》
◆例句
紫陽花に秋冷いたる信濃かな
杉田久女
紫陽花や白よりいでし浅みどり
渡辺水巴
紫陽花やよれば蚊の鳴く花のうら
暁台
炙らるるちりめん皺や濃紫陽花
はぐれ雲
◆レシピ 2
〈季語の選択が一句の命〉
さみだれを集めてはやし最上川
芭蕉
五月雨や大河を前に家二軒
蕪村
五月雨や雪はいづこのしなの山
一茶
俳句は季語一つで生き死にが決まります。
しつこく置き換えてみてください。
今日の一句
陽の病めば紫陽花のまた病む如し
カテゴリー: 俳句の作り方
この投稿に返信する!俳句のレシピ集の返信 (No: 2)
スレ主 一本勝負の悠 : 1 70代以上 男性 No: 1の返信
投稿日時:
俳句のレシピ集の返信 (No: 3)
スレ主 一本勝負の悠 : 1 70代以上 男性 No: 1の返信
投稿日時:
レシピの3
すべての表現は虚構/フィクションである
主題/テーマ(作者からのメッセージ)を明確にするための、強調と省略である
強調と省略は裏と表の関係にあり、省略することがメッセージを強調することになる。
俳句は引き算と言われる所以である
フィクションに大事なことは、大きな虚構/ウソのために、小さな真実で脇を固めるということである
俳句も同じで、省略された語が多いほど余韻が深まる。
今日の一句
遠雷や父の柩に釘を打つ
俳句のレシピ集の返信の返信 (No: 4)
スレ主 一本勝負の悠 : 1 70代以上 男性 No: 3の返信
投稿日時:
俳句のレシピ ◆ 蜘蛛 ◆
くも
蜘蛛の巣
蜘蛛の囲~くものい
蜘蛛の糸
蜘蛛の子
鬼蜘蛛
女郎蜘蛛
例句
蜘蛛かなし脚つづめ死を真似るとき
たかし
夕蜘蛛のつつと下りくる迅さみる
汀女
蜘蛛に生れ網をかけねばならぬかな
虚子
囲の蝶のもがきに蜘蛛のともゆれる
多佳子
くもの糸一すじよぎる百合の前
素十
レシピ④
工〈たく〉みていへる句にあらず。
ふといひて、宜しと後にてしりたる句なり。
~三冊子・梅若葉鞠子の宿のとろろ汁~芭蕉自身の句についての言。
意訳
工夫して作った句ではなく、すらすらと口を衝いて出た句である。
言わば即興句だが、あとで読むとワルくない。
今日の一句
くもの囲にありて気付かぬ我が身かな
俳句のレシピ集の返信の返信の返信 (No: 5)
スレ主 一本勝負の悠 : 1 70代以上 男性 No: 4の返信
投稿日時:
レシピの5 乾坤の変は風雅の種なり
~芭蕉
天地の変事(大きな災害など)は風雅(詩)の素材とも言える。 ただし、慎みを持ち我が事として詠むべきである。
今日の一句
原子炉や村ゐつまでも寒夕焼
俳句のレシピ集の返信の返信の返信の返信 (No: 6)
スレ主 一本勝負の悠 : 1 70代以上 男性 No: 5の返信
投稿日時:
レシピの6// 《本日の俳人》
死刑囚
大道寺将司
雹叩く監獄に吾れ生きてをり
翅一枚遺して蝉の食はれけり
痩せ骨にこころざしあり初明り
生きてまた迎へてをりし今朝の春
時として思ひの滾る寒茜
わが胸に杭深々と風光る
すさびたる寒風胸の内より来
重なりて日の当たらざる柿一つ
絞縄の揺れ停まりて年明くる
棺一基四顧茫々と霞みけり
昭和23年北海道生まれ
天皇お召し列車爆殺
三菱重工ビル爆破事件など起こし
50年逮捕62年死刑確定
平成21年 癌発症
◆俳句はメッセージである。 言いたいことを十七文字で言うだけだ。
今日の一句
あるちふとらうがひ病みとるむぺんと うた詠む道のなどてけはしき
俳句のレシピ集の返信の返信の返信の返信の返信 (No: 7)
スレ主 一本勝負の悠 : 0 70代以上 男性 No: 6の返信
投稿日時:
レシピの⑦ 季語 244 卯の花
テーマ: ブログ
2015-05-28 10:18.45
◆ 卯の花 ◆
うのはな
卯の花、空木の花、花卯木
山空木、谷空木、箱根空木
卯月~今の五月頃、全国の山野に自生する円錐状五弁に咲く花
卯の花腐し~うのはなくたし
とは、そのころの長雨を言う
例句
母も唄ひしカチューシャの歌紅うつぎ
林 翔
屋根も垣も網干し卯の花月夜なり
古賀まり子
ひと日臥し卯の花腐し美しや
橋本多佳子
妻(め)を泣かせ、やがて卯の花腐しかな
悠
俳句
自習室
凡そ、物を作するに、本性を知るべし。
しらざる時は、珍物新詞に魂を奪はれて、外の事になれり。
魂を奪はるるは、その物に着する故なり。
是を本意を失ふといふ。
~去来抄
意訳
句を生む時は、その物の本質を認識することだ。
その物の本質を知らないと、物の珍しさや言葉の新しぶりに心を奪われて、頭でこね上げた句を作ることになる。
これは、物(対象)に執着するから起こることで、物の本意を見失うこととなる。
・鶯の身を逆(さかしま)に初音かな
其角
この鶯は春闌わの時の乱れ鳴く姿で、初音の鶯の姿ではない。
・鶯の岩にすがりて初音かな
素行
この鶯は岩から岩へ餌を拾い歩く鶯で、初音を鳴く鶯ではない。
つまり、去来が言うに
両句とも、(身を逆さまに) (岩にすがりて) と初音の鶯の姿ではなく、 初音の本意を見失って頭でこしらえたウソの句だ
ということ。
よろしければ、卯の花で一句どうぞ