「秋風やさつまいも掘る吾と童」の批評
回答者 いなだはまち
武照さん
御句について。
季語:秋風(あきかぜ)三秋
【子季語】
秋の風、白風、金風、爽籟、風爽か
【解説】
秋になって吹く風。立秋のころ吹く秋風は秋の訪れを知らせる風である。秋の進行とともに風の吹き方も変化し、初秋には残暑をともなって吹き、しだいに爽やかになり、晩秋には冷気をともなって蕭条と吹く。秋が五行説の金行にあたるので「金風」、また、秋の色が白にあたるので「白風」ともいう。
季語:甘藷(さつまいも)仲秋
唐藷/琉球藷/蕃藷/薩摩薯/島いも/紅薯/甘藷堀/甘藷畑/藷蔓/甘藷の秋/干藷/藷
【解説】
ヒルガオ科の一年生作物。中南米原産。十七世紀前半、九州に伝来。種類が多い。初秋から掘り取りがはじまる。
紡錘形で紅紫色の塊根は、格別の風味と甘さがあるので、焼いたり、煮たり、蒸かしたりして食されてきた。
*きごさいより転載
鑑賞:
さつまいもを子どもたちと掘る作者。笑顔と歓声がある。尻もちをついて笑う子、なかなか抜けなくて苦戦している子、友だちを手伝う子。そんな光景を眺めながらニコニコしている作者の姿が見えます。
そこに風が吹いて来た。うっすらとかいた汗に心地よい。つられるように周りを見渡すと、秋の色に変わってきていることに改めて気づかされる。
幼稚園や保育園での、先生とこどもたちの「芋ほり」の場面をうまく切り取った句である。
明らかに季重なりであるが、実景を詠むのが俳句であるので、これはこれとして味わいたい作品である。
どうしても季重なりを回避するのなら、
園の畑さつまいも掘る吾と童
と、場所を明確にすることも一例として考えられる。
私の、季語の解説文が鼻につきますが、まだ不慣れにつき加減を弁えるまで、ご容赦ください。
とても気持ちのよい句を味あわせていただきました。
ありがとうございます。
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秋風が心地よく吹く中、子どもたちとさつまいもを掘る。涼しい風のなか、子どもと大人がやいのやいのと楽しく騒ぎながら芋掘りをする。