俳句添削道場(投句と批評)

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階段を急ぐ足音ポインセチア

作者 東野宗孝  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

大変ご無沙汰しておりまして、失礼しました。
また再開しますが、これまで頂いたコメントを全て表計算ソフトに入力し、同じコメントを書かれる手間を、出来るだけない様にと思っています。
ただ、中々進歩がないので、また同じ指摘をされます事、今からお詫び致します。

・先の句と同じ内容です。
・ポインセチアを抱えて、贈る相手に届けようと、急いで階段を駆け上がってくる。
 階段を登る(上がる)勢いと、贈る強い気持ちが繋がっているという気持ちで詠みました。
 (ポインセチアは6音ですが)

・「急ぐ足音」だけでは、誰が(これが分からない、説明が無い)、ポインセチアを抱えて駆け上がってくるのか分からない?
・これでは、ポインセチアが階段を上がってくるになってしまうのでしょうか?
(具体性に欠ける?)

・ポインセチアを詠んだ句を探してみると、こんな句がありました。
・「抱えくるポインセチアが顔隠す:本井 英」
 ポインセチア(主語)が顔を隠す(動詞)で、合っている?
・「靴音のポインセチアに来て止まる:佐保 美千子」
 誰とは言っていないが、これで良いなら「階段を急ぐ足音ポインセチア」でも良いのでしょうか?

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「階段を急ぐ足音ポインセチア」の批評

回答者 慈雨

東野宗孝さま、こんばんは。
返信をありがとうございました。②でしたか!
だとするとやはり「なぜポインセチアを抱えていると分かったのか」が気になりますね…。かと言ってその理由を書くと説明的な句になってしまいますので、「階段を上がってくる瞬間」ではなく「部屋に入ってきた瞬間」にするといいかもしれません。

・息弾む君の両手にポインセチア
あまり上手くないですが…またよろしくお願いします!

句の評価:
★★★★★

点数: 1

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「階段を急ぐ足音ポインセチア」の批評

回答者 イサク

句の評価:
★★★★★

おはようございます。

◆下五「ポインセチア」の字余りは気になりにくい字余りです。気にしなくてよいと思います。
◆この句を見て「ポインセチアが歩いている」と思う人はいないでしょう。そちらの誤読の心配はないと思います。

◆ただし、この句を見て「ポインセチアを抱えている」と受け手が思うかどうか?
 私は「ポインセチアの鉢植えのある室内にいて、誰かが階段を急いで上ってくる足音が聞こえてくる」と受け取ります。
 コメントの通りの句意を必ず出したいならば、「抱える」などの言葉で映像を補助してあげる必要はありそうに感じます。

◆では一句目の「階段を抱へて急ぐポインセチア」はどうか。
 こちらは「抱へて急ぐ」という部分がやけに説明的に感じます。
 自分の行動を描写するのは難しく、えてして報告的・説明的になりがち。特に動詞で自分の行動を説明する際、説明感が強くなりやすいようです。

・「抱えくるポインセチアが顔隠す:本井 英」
・「靴音のポインセチアに来て止まる:佐保 美千子」
こちらの二句は、自分の行動の報告ではなく、客観的な描写表現としています(もしかしたら自分の行動だったかもしれませんが)。
先人の句は、こういう点を見習ってみるとよいかもしれません。

点数: 3

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「階段を急ぐ足音ポインセチア」の批評

回答者 あらちゃん

句の評価:
★★★★★

東野宗孝様こんばんは。
なお様と被ってしまうかもですが提案句置いておきます。

階上へポインセチアを抱きつつ(いだきつつ)

よろしくお願いいたします。

点数: 3

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「階段を急ぐ足音ポインセチア」の批評

回答者 なお

句の評価:
★★★★★

東野宗孝さん、こんにちは。お久しぶりです。
詳しいコメント有難うございます。このように、他の方々はどのようなことを悩んでいらっしゃって、どのように改善されようとなさっているのかを知ることは、私にも勉強になります。
御句拝読しました。とてもいい感じだと思いましたよ!
まず、宗孝さんの懸念点について。
ポインセチアが階段上がってくるとは思いませんよ。また、確かに六音ですが気になりません。それは、季語であることと、花の名前という固有名詞なので、工夫で切り詰めようがないからです。

私はもう一つのほうの句は、ごめんなさい、あまりいただけません。なぜなら、構成が「階段を抱える」みたいですし、「ポインセチアが急いでいる」みたいだからです。
後の句はそれが是正されていて、いいと思いました。
ふた通りに解釈できます。一つは、イサクさんのように、部屋にいる人が階段を上がってくる人の気配を詠むイメージ。ポインセチアは部屋にあり、階段の振動で揺れているのかも。それは、期待で震える胸のドキドキと合っている?素敵な解釈ですね。
もう一つは、私が感じたほうですが、誰かがポインセチアを抱えて階段を駆け上がってくるというもの。その人の視点です。これも悪くないと思います。

提案句を置くまでもないと思いますが、一つだけ、もしポインセチアの字余りをお気になさっているようであれば、上五や中七に置くのもありかと思いました。

・ポインセチア抱へ階段駆け上がる
・階段をポインセチアを抱きながら

よろしくお願いします!

点数: 2

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「階段を急ぐ足音ポインセチア」の批評

回答者 慈雨

句の評価:
★★★★★

東野宗孝さま、こんばんは。
熱心に勉強されていますね!素晴らしいです。
(ただ、このサイトの皆様はプロではないため、間違ったコメントをしてしまうこともあります。特に私は…あまり絶対視しすぎずに一つの意見として読んでいただければ幸いです)

二句投稿されたうち、前の句はちょっと分かりにくかったです。
「階段を抱える?急ぐポインセチア?どういうこと?」と疑問が湧き、読み返せば「もしかしてポインセチアを抱えて階段を急いでいるってことかな」と正解にはたどり着くのですが、スッと入ってこないので損をしている印象です。

こちらの句は、かなり佳い句だと思いました。
足音とポインセチアの取り合わせも上手いですし、クリスマス用かな、なんて想像も膨らみます☆
ただやはり、コメントにある「抱えている」という句意が正確に伝わるかが気になりました。

私は三通りの解釈が浮かびました。
①誰かが階段を上がってくる音を、ポインセチアのある部屋で聞いている。
②誰かがポインセチアを持って階段を上がってくる音を、部屋で聞いている。
③自分がポインセチアを持って階段を上がっている。
(それぞれ「上がってくる」ではなく「降りてくる」の可能性もありますが)

①が一番自然な解釈のように思います。

②ですと、なぜ足音だけで「ポインセチアを持っている」とわかったのか…という疑問が湧きます。仮に上から見ていたのなら「足音」にスポットを当てるのに少し違和感があります。
(もちろん例えば家族か友人が「これからポインセチアを持っていくからね」と事前に連絡していた、などの可能性もありますが、ちょっと特殊な設定になってしまいますので)

③ですと、自分が階段を上がっているときに「階段を急いでいる足音が聞こえるなぁ」という表現の仕方は、やはりちょっと違和感を覚えます。

ただコメントによると、③が正しい解釈なのですよね?
前置きが長くなりましたが、誤読を避けることを考えるとやはり「足音」よりも「抱えている」ことを描写した方がいいような気がします。

あと、個人的好みかもしれませんが「急ぐ」は外していいように思いました。
急いでいるのか、一歩一歩かみしめてゆっくり上っているのか、二通りの解釈を残して読者に委ねた方が面白いかなと。

提案句は先の方々から良い案が出されていますので、ぜひそちらを参考になさってください!
長文失礼しました。

点数: 1

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添削対象の句『階段を急ぐ足音ポインセチア』 作者: 東野宗孝
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