「句誌開けて故人の一句冴えにけり」の批評
回答者 なお
辻 基倫子さん、こんにちは。
御句拝読しました。
敬愛していた方がお亡くなりになったとのこと、お悔やみ申し上げます。
こうした句には、あまり細かいことを言わずに鑑賞したほうがいいかと思いもしますが、添削道場にご投句なさっているのですし、基倫子さんですのでコメントさせていただきます。
御句、普通に読みますと、お知り合いが亡くなっているのを知っていて句誌を開いたように読めます。しかし事実は、句誌を開いて初めて、お知り合いが亡くなったことを知ったのですね?
また、「故人」だけですと、作者が敬愛していたという気持ちが出ないかもしれません。その辺の工夫をしたいと思いました。ヒッチさんの「友」はもちろん、あらちゃんさんの「亡き人」でも親愛の情が感じられると思いました。
そこからいきますと、
・身に入むや句誌に句友の訃報あり
なんだかまるで改作ですね、申し訳ないです。
原句下五の「冴えにけり」は、冬の季語の「冴ゆ」をお使いと思いますが、俳句が素晴らしい出来の意味の「冴えている」のように取れて、冬の寒さを表す季語になるのか、ちょっと自信がないので、他の季語を斡旋してしまいました。
一方、上記提案句では、その遺作となった俳句が素晴らしかったということが感じられないと思いますので、再度提案です。
・友の遺句天に選ばれ山眠る
・秋号に秀句を残し友の逝き
どちらも無理やり感が否めませんが、少しでもお役に立てばと一生懸命考えました。ご査収ください!
点数: 1
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句誌を開いて、自分の敬愛していた方が亡くなったことを知った時の衝撃と、その方の最期の一句の素晴らしい鮮やかさに心打たれたことを句にしました。通じるでしょうか。