「実むらさき草に呑まるる空屋敷」の批評
回答者 鈴蘭
こんにちは、御句拝見しました。
情緒がよく伝わってくる句だと思いました。一点、草に呑まれていることと「空」の雰囲気的な重複が勿体ないと感じました。その点は竜虎さんのご提案句がすっきり解決されていると思います。あとは「実むらさき草に呑まるる屋敷かな」もアリかもしれません。
以下はすべて雑談程度の話ですが、「屋敷」をもっと映像化できたら嬉しいですね。パッと見で「屋敷」と認識させたためか、大きな建物がひとつだけ、洋館または大きめの古民家の印象があります。たとえば御を付けると地元との関係性が出てきますね。個人的には「実むらさき」で締めたいパターン。
御屋敷は草に呑まれて実むらさき
王朝風にするなら門や塀だけで暗示する手もありますが、実景から離れるならご放念ください。これだと庭の実むらさきまで到達しないのと視線が近いので、遠景の秋の季語が無難かもですね。
秋深し草に呑まるる四脚門(しきゃくもん)
屋敷の中の設備を取り上げる手もありそうですね。「も」が良いかは議論の余地がありますが…。
実むらさき沓脱石も草の中
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実景を詠みました。草のおそろしい繁殖力と、かつては屋敷に情緒を添えていたであろう実むらさきの対比、そして、すこし王朝物語的な雰囲気を表現したかったのですが、ありふれてますか?