俳句添削道場(投句と批評)

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こもれ日と揺れる眠たげ春の森

作者 満州逆路  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

いつも沢山の添削ありがとうございます。とても励みになっております。
まだまだ俳句において必要な所と捨ててもいい所の判断が難しい今日この頃。
今回はあるイラストを見て考えてみた句です。

木漏れ日がゆったりと眠たげに動く森と一緒に揺れているのをイメージしました。
最も悩んだところは、こもれ日の後の「と」です。
接続詞を使った方がシンプルでいいかな?というのと、切れを最後にした方がなんとなくふわっとした感じが出せるかなと思い「と」にしたのですが、切れ字等を置いた方が趣が出せるのでしょうか?
また「眠たげ」という言葉は割と雑に置いてしまったのでそこがどうかなという感じです。
自分の中では比較的ストレートに表現した方な気がしますが、そこを「眠たげ」がぶち壊していないか心配です。
その他にも添削して頂ける場所があれば是非添削お願いします!

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こもれ日と揺れる眠たげ春の森の批評

回答者 三日酔いの防人

木漏れ日は文字通り、木々の間から溢れる暖かな日差しですね。眠たげな春の森にマッチしております。
揺れるは、おそらく木々がそよ風に吹かれている様子でしょう。そよぐという言葉も良いと思います。文法的なものは勉強不足で助言しかねますが、人、生き物など登場人物を入れても面白いかもしれません。
木漏れ日や天女は眠る春の森
と提案させて頂きます。天女が木こりと運命的に出会った様子にしてみました。

点数: 2

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「こもれ日と揺れる眠たげ春の森」の批評

回答者 ハオニー

穏やかな句ですね
わたしは「眠たげ」に対して「春の森」は、季語としていいと思います
「秋の森」や「夏の森」ではこの雰囲気は生まれませんから

何がどうして揺れているのか、がわかりにくいのは確かです
理由は読み手の解釈でいいので、分からせなくてもいいとは思うのですが…(
木漏れ日が揺れているように見えたのか、春の森が揺れているのか、それとも両方(全体)なのか
意図としては眠たげな雰囲気で、木漏れ日も春の森も揺れている
だから悩んだ末に、並列の「と」を置いたのだと考えました

そして「切れ」をつくったほうがいいのか?という問いに答えます
私はどちらでもいいと考えていますが、俳句を少し分かってきた人はよく「切れ」を推奨してきます

この場合は「ねむたげ」を上五に置いてみるのが得策です
ねむたげに木漏れ日揺れる春の森
と、「眠たげ」がぽつんとある違和感は消えます
ねむたげに揺れる木漏れ日春の森
中七を体言止めして、軽い切れを作れます

ここからは上級テクニックです
「木漏れ日」のイメージと「春の森」の重なりが大きいのです
木漏れ日といったら森林だよね
と、想像できる範囲に入ってしまって驚きがなくなっています

だから、「揺れる木漏れ日」をあえて言わずに季語「春の森」で全てが分かるような句にします
ねむたげにひかりの注ぐ春の森
ねむたげに注ぐひかりや春の森

取捨選択が人によって違うかと思います
裏を返せばそれは、可能性がたくさんある句だということです
どこを追求するかで、必要な言葉は変わってきます
作者さんの望んだ言葉をうまく残せる人もいれば、違う可能性から作者さんを納得させる人もいます
私自身はそのあたりが行き当たりばったりで、軸がぶれていると反省しております

点数: 3

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こもれ日の揺れる眠たげ春の森

回答者 りんごのほっぺ

はじめまして。
春のうららかで素敵な情景を詠んだ俳句ですね!

1字だけ手直しさせていただきました。
木漏れ日が揺れるということは、木が揺れているということ。
「の」だけで森の木々が揺れている様子が暗示されてると思います。

「と」だと表現がくどくなってしまいますし、
「眠たげ」の「眠る」とはどちらかといえば止まっている印象の言葉なので
「揺れている」けど「眠たい」では少し矛盾が出てくるような気がします。
いかがでしょうか。

点数: 2

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春の森の静寂木漏日揺るる

回答者 腹井壮

満州逆路さん、こんにちわ。

原句を一読して何が揺れているのかどうして揺れるのか全くわかりかねました。
しかし、りんごのほっぺさんの解説で理解できました。
確かに良い光景を切り取ろうとしていらっしゃいます。
そこで気になるのは「眠たげ」という言葉です。
春眠暁を覚えず という言葉がありますが春という季語からすでに眠たくなるというイメージは想起されていますので「眠たげ」は不要な言葉かと思います。
そこで眠たげに変わり静寂(しじま)を斡旋しました。

破調させていますが静と動の対比を読みとって頂けましたでしょうか。

なお、切れに関しては文語と口語の違いや解釈の問題あるいは現在の主流である俳句に必ずしも切れは必要ないとの考えもありこちらの欄だけで解説するのは難しいです。
これから御自身での学習が不可欠と思われます。

もし宜しければ私の添削依頼への御意見だけでもお願いいたします。

点数: 1

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添削対象の句『こもれ日と揺れる眠たげ春の森』 作者: 満州逆路
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