俳句添削道場(投句と批評)
りんごのほっぺさんのランク: 9段 合計点: 25

りんごのほっぺさんの添削

寒灯や貴女も冷えて小さき宿

添削した俳句: 寒灯や連れ込み宿に吸ひ込まれ

性欲みなぎる男女が、冬の明かりのともるラブホテルに
まっしぐらに吸い込まれる句に読めました(すいません)。
やはり「連れ込み宿」という言葉はストレートすぎるかもしれません。
それから「連れ込み」の「込み」と「吸い込む」の「込む」の重複も気になります。

それなりに大人の男女が、小さな宿に立ち寄って
身も心もあたためあうような
しっとりした俳句ということで、作ってみました。
私は俳句歴も浅いので上手ではありませんが、いかがでしょうか。

点数: 1

こもれ日の揺れる眠たげ春の森

添削した俳句: こもれ日と揺れる眠たげ春の森

はじめまして。
春のうららかで素敵な情景を詠んだ俳句ですね!

1字だけ手直しさせていただきました。
木漏れ日が揺れるということは、木が揺れているということ。
「の」だけで森の木々が揺れている様子が暗示されてると思います。

「と」だと表現がくどくなってしまいますし、
「眠たげ」の「眠る」とはどちらかといえば止まっている印象の言葉なので
「揺れている」けど「眠たい」では少し矛盾が出てくるような気がします。
いかがでしょうか。

点数: 2

「雪解道やけにあなたはおおきくて」の批評

添削した俳句: 雪解道やけにあなたはおおきくて

初見では「やけにあなたはおおきくて」の意味が分かりませんでした。
とくに「あなた」がだれを指すのかが分かりにくいので、
帰省している子供だとわかるような読み替えをしたほうが良いかと思います。

雪解道やけに大きい帰省の子
雪解道背丈伸びたる帰省の子

我ながらあまり良くないですね。もっと上手な方の良い案を待ちます。

点数: 2

「バーボンに流氷沈むグラスかな」の批評

添削した俳句: バーボンに流氷沈むグラスかな

流氷をオンザロックでいただくバーボン、素敵で奇抜ですね。
そのまま情景を詠まれたいのであれば、手直しなしで良いと思います。
候補にされていた「流水溶ける」よりも、「沈む」のほうが、
流氷がぷかぷか海に浮いたり沈んだりしている様子が想像できて
面白い句だと私は思いました。

点数: 1

烏瓜咲くか慌てて髭を剃る

添削した俳句: 新宿二丁目や烏瓜の花

二丁目のオネエ様たちと、烏瓜の花、並べてみると
夜に咲くこととか、ひらひらしたちょっと退廃的?なイメージ、は
確かに似ているなと思いましたが、
まさか、おひげが伸びてくる時間帯を読んでいるとは(笑)

詠んでいる素材がかなり個性的なので、
破調にしすぎないほうが分かりやすいかと思います。
素材の取り合わせは面白いのですが、具体的な情景が見えにくいので、
私なりに読み替えさせていただきました。

夕方に慌ただしく出勤する髭の人、ということで、
オネエ様であることを暗示したつもりです。
さらに詞書で「新宿二丁目のニューハーフバー店員が出勤する頃」
(すみません、詞書のうまい表現が思いつかないです)などと
添えてもいいかなと思いました。

点数: 1

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