「父亡くし愛慕の念や吾亦紅」の批評
回答者 なお
優子さん、こんにちは。
御句拝読しました。というよりコメント拝読しました。
亡くなってからとはいえ、娘さんからそれだけ慕われているとは、お父様がうらやましいです。
娘というのは、なかなか父親とは馴染まないもののようです。少なくても結婚するまでは。
してからは今度は自分の子育てが忙しくなってそれどころではなく、父親が亡くなってから、ようやく自分にどれだけ愛情を注いでくれていたかに気がつくようですよ(個人差はあるでしょうし、私の個人的見解です)。
最初私は、コメント拝読したことだけを伝えて失礼しようかと思っていました。
海郷さんもおっしゃる通り、こんなに思いのこもったコメントがあると手を入れにくいです。
しかしここは道場ですし、そこにご投句なさったということは、こういう気持ちを俳句にしたのだがこれでいいですか?というメッセージと受け取り、提案句を置かせていただきます。
「父亡くし愛慕の念」、ここまで書きましたように、わかるのですが、こうストレートに言わずにこのお気持ちを読み手に想像させるのが俳句ではないかと思います。
・父遺せし日記の束や吾亦紅
・残されし父の日記や吾亦紅
お父様の日記のことを詠むというだけで、その追慕の念は伝わるのではと思いますよ。
点数: 3
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おとなしく、いつも笑顔の父。おしゃべりで明るく、それでいて他の人の心を思い、老若男女、誰にでもに人気があり、友達が多い、母と比べて、ほんの少しだけ、父よりも母、と思っていた大馬鹿者の私。父が残した多くの日記の束で思い知らされた。84歳で倒れる迄、家族を支える為に寿司職人として、働き続けた父。父の誕生日には、同じ大学出身の後輩、社長や女性課長、常連客で店がいっぱいになるほど、人気があったではないか。お寿司は高いけれど、それに勝る腕のある人だったじゃないか。今は葬儀にもコロナで身内だけで葬儀をする方の多かった中、びっくりするほど、物凄い数の方々が父のもとへ線香をあげに来たじゃないか。母は私を思って、4人きょうだいのうち、父に1番尽くしたのはあなたよ、と言ってくれたが、足りない。必死で父が88歳で亡くなるまで、介護もしたが、それでも足りないと思った。父が倒れてわかった、父がどれ程大きな人間だったか。これからは最善を尽くして生きていかなければ。父に申し訳が立たない。母も言っていた。沈黙は金なり、お父さんは金でお母さんはおしゃべりだから、銅あたりかしらね、と。よくできた父、母に感謝しながら生きていかなければ。