俳句添削道場(投句と批評)

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写生句と言われ死ぬほど悩む夏

作者 友也  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

私は生まれつき自閉症スペクトラム症を抱え、17年間躁鬱に苦しんでおり、今は寝たり起きたりの辛い日々を送っています。1週間前から俳句を始めたのですが「写生句」というものを知らず、聖書のことを詠んだ句や、大好きな外国などに思いを馳せた句を詠んでいました。

それを投稿サイトに投稿していたのですが、それがルール違反だということを知りませんでした。プレバトでも「虚構句」は出てきていたので、それでいいと思っていました。

私を信仰と俳句を生きがいにしようと思ったのですが、それが打ち砕かれた思いがしました。私は俳句を諦めて違うものに打ち込んだ方がいいのかもしれません。それを見つけることは容易ではありませんが、今本当に混乱しています。

私にはお金も健康もなく、とても上達の為に結社に入る余裕などありません。障害年金だけが頼りです。親が亡くなれば生活保護に頼り、教会への献金もろくにできない状況に追い込まれると思います。むしろ教会団体から食料を分けてもらう立場になると思います。

私はどうすべきでしょうか。もう上達とかそう言ったことは諦めて、自分が生きていく為に神様に思いを馳せた、聖書や自分が行けない外国などを題材とした空想の俳句を読むべきでしょうか。

牧師からは神様のことを詠んだ俳句を作りなさいと言われました。私にとってはキリストのことを思い巡らせることが必要で、今絶望してしまうことではないと思います。でも自分が俳句の世界から「お前は邪道だ」と言われているみたいで死にたいくらいに苦しいです。

私は俳句とは縁がなかったと諦めるべきでしょうか。でもやれることはやりたいと願う自分がいます。アドバイスを頂けたら幸いです。

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「写生句と言われ死ぬほど悩む夏」の批評

回答者 イサク

おはようございます。

俳句は基本は写生と言われていますし、私もそう思いますが、いざ作るならば、俳句は自分の詠みたいことを詠んだらいいのだと思っています。
例えば芭蕉の「旅に病で夢は枯野をかけ廻る」という句、写生はしていないですよね。でも名句とされています。
プレバトの虚構句もそうですね。

ただ、自身の作った俳句を他人に見せることが前提であるのならば、小説や映画と同じで「笑い」「驚き」「共感」など、何か受け手の心を動かすものが欲しいのではないか、と思います。
プレバトの虚構句もそう。
すなわち「俳句として面白ければOK」です。
むしろ「面白くするために俳句的な嘘を入れる」のはテクニックのひとつです。
芭蕉の句でいえば、蝉の声が岩にしみいるわけはないでしょう。でも「岩にしみいる蝉の声」という嘘(というか比喩)の表現が素晴らしいわけです。

そして、多少なりとも俳句を勉強していると、「理屈っぽい」「説教臭い」「主張が激しい」「道徳・倫理」という俳句は、面白くすることが難しいと気づいてきます。
主張・説教・説明したいだけなら「俳句」という形の必要がないですものね。
プレバト上位の句にも、そのような句は少ないと思います。

面白くすることが不可能なわけではありませんが、わざわ難しいことをするよりも、自分の感想や主義主張よりも「観察したもの」から句材を見つけることが多くなるわけです。それが「写生」と言われるゆえんでもあるのではないかと。

ということで、(他人を傷つけたりしない限りは)私は好きなものを俳句に詠めばよいのだと思います。
それをこのサイト「添削道場」で出されるのであれば、私なりの添削っぽいコメントを残させてもらいます(今は平日はなかなか時間がとれませんけれども)

句の評価:
★★★★★

点数: 1

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「写生句と言われ死ぬほど悩む夏」の批評

回答者 なお

句の評価:
★★★★★

友也さん、こんにちは。
御句およびコメント拝読しました。
ご病気についてはさぞやお辛いこととお察しします。

友也さんが俳句をお始めになりこれからも続けていくことは大変結構なことだと思います。

この道場は何のために互いに添削し合って(意見を言い合って)いるかというと、各種のコンテストや大会のような場で入選したいからというのが大きいと思います(全員がそうだというわけではありませんが)。
そうなりますと、やはり大事なのは基本ということになります。
芸術は全て本格の主流派も有ればそうでない流れもあります。俳句も芸術ですのでそこには基本があります。
この道場は先に申し上げたような集まりですので、そうした基本線に沿った意見や添削が寄せられます。
友也さんのおっしゃる通り、俳句の基本は写生だと思います。ただ、単なる写生ではなく、いかに作者の心情を伝えられるかが技量となってくるのだと思います。

私はあまりここ以外のサイトには詳しくないのですが、友也さんが信仰を生きがいとなさるのであれば、そういう方々のためのネット句会もあると思います。ご自身でもおっしゃっているゴスペル句会というのは近いのではないでしょうか(入ったことがあるわけではないので詳細は存じませんが)。

また、牧師様は友也さんに俳句をお勧めになったとのことですが、神様や異国のことをお詠みになるのであれば、例えば短歌や詩という表現手段もあります。
短歌は季語は不要で音数も多く、テーマの縛りがありませんから表現の幅がかなり広がります。目に見えない心の中の物事でも、目の前にない空想でも、過去のことでも、行ったことのない異国のことでもなんでも描けます。詩は音数の制約が全くありません。自由です。

俳句もそうですが、現代ではこうした文芸サークルはインターネットが盛んですので、費用をかけずに出歩かなくてもOKです。

友也さんは今後も神様に思いを巡らせ、また、ご自身の行けない大好きな異国のことやジェンダーのこととかを、こうした俳句あるいは短歌や詩のサークルで発信して研鑽を積むことは大いに可能です。決して邪道などではありません。希望を持ってください!

今はネットの時代ですから、ご自身の発想と表現に合う場がきっと見つかりますよ。応援しています!

点数: 1

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