俳句添削道場(投句と批評)

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時とまる寒し教室いす座り

作者 本田  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

初投稿です。
冬 朝早く教室に行ったら誰もいなかったので好きな子の椅子にすわってみたら
時がとまったように感じた ということを表したいです。
がっつり添削してくださってもかまいません。よろしくお願いします。

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「時とまる寒し教室いす座り」の批評

回答者 なお

本田さん、こんにちは。初めまして。初投句とのこと、内容からして学生さんですか?
お若いうちから俳句を始めるというのはいいことだと思います。ぜひお続けください。

さて御句拝読しました。がっつり添削してくださいとのこと、それに応えられるだけの突っ込みどころ満載の句です(笑)。
しかしあらかた先のお二人が的確なコメントをなさっているので、私は、重複するところもあるかもしれませんが違う視点から。

そもそも、朝、教室へ行って、彼女の席に座ったのは何故ですか?
今のままでは「寒かったから」となっています。違うでしょう?
無理やり季語を入れようとして「寒し」などとするから文法と合わせてダブルおかしくなるのです。

次に、彼女の席に座ったら、「時が止まるような気がした」。このままでは、わかったようなわからないようなままです。
なぜそんな気がしたのか?それを少し感じさせたいです。
彼女の席で、彼女と同じ空気を吸い、彼女と同じ景色を見ていたかったからでは?
ですから、「時が止まる感じがした」というより、「時が止まってほしい感じがした」という方が、読み手には共感を得やすいと思います。

・始業前クッション温し君の椅子

これは温し(ぬくし)を季語として扱いましたが、温しは気候にだけ使うので、このようなモノの暖かさには使えないと指摘される可能性大です。また、三段切れの指摘もありそうです。
ですので、推敲の土台として使っていただければと思います。

私は御句のような学校俳句、好きですよ。というのは、私は高校生のころ、作詞作曲をしてギター弾きながら歌っていました。今から考えると恥ずかしい限りですが、中には名作があり(笑)、今でもたまに鼻歌として知らないうちに口ずさんでいます。
本田さんはそれが俳句なのですよね。これから楽しみです!

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「時とまる寒し教室いす座り」の批評

回答者 たーとるQ

句の評価:
★★★★★

本田さん始めまして。たーとるQと申します。
さて御句、季節外れな俳句になっていることは一旦置いておきまして……(現在の季節に合わせた句を詠むことが暗黙のルールみたいになってるのです)

時間軸がごちゃごちゃで読み手に負担を与えてしまうのが難点だと思います。
「時止まる」ような感覚に陥ったのは、「椅子に座った」からであり、先に時が止まられても困るのです。
そもそも俳句では「時止まる」なんて幻想的な表現よりも、「好きな子の椅子に座ってみた」というオリジナリティが大切になってくるので、これは一旦あきらめて添削してみます。
・教室の寒しあの子の席につく
・好きな子の椅子に座った日の寒さ
どうでしょうか?

本田さんは漢字を並べ立てず適度にひらがなを入れたりと俳句として表記の工夫はなされてますので、文法と季語を学べば向上しそうです。次回も是非お待ちしております。

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「時とまる寒し教室いす座り」の批評

回答者 イサク

句の評価:
★★★★★

こんばんは。

◆このままでは「時止まる」「寒し」「教室」「いす座り」と単語が並んでいるだけで、ブチブチに切れています。
◆教室が寒いと言いたいならば「寒き教室」です。
 ここを直しても、「三段切れ」という良くない形です。

俳句は単なる日記ではなく「詩」にするのが目標で、他人が読んで「詩」を感じることの方が大事なので、そのための工夫が要ります。
たーとるQ様のいうとおり曖昧な「時とまる」をやめてみたり、逆に「時とまる」を生かし切ってみるのもアリかもしれません。

・時とまる彼女の椅子に座ったら

 季語がなくなり、俳句からは遠くなりましたが、詩は少し出たのではないかと思います。

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