俳句添削道場(投句と批評)

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青楓揺れて奏でる初夏の音を

作者 權藤潤  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

歩いている時にふと、青楓の下を通ると日陰になって涼しく、また、風に揺れて音が聞こえ、夏の訪れを感じたことを句にしました。

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「青楓揺れて奏でる初夏の音を」の批評

回答者 イサク

こんばんは。はじめまして。よろしくお願いします。
初心者さんでしょうか?
ひとつひとつの言葉の選び方や、表面上の語感は悪くないと思います。
詩を出そうという気持ちも見えます。

◆季重なりの件は先に出ている通りです。
 この句では「初夏」が比喩なので多少弱まっていますが、それでも句の焦点が散漫になります。
 句とコメントを見るに、「青楓」よりも「風に揺れて音が聞こえ、夏の訪れを感じた」ということで、「初夏の音」を生かした方が詩になりそうな気がします。

◆「葉が音を奏でる」は擬人法で、「よく初心者が使う【陳腐な比喩】」みたいになっているので、最終的には避けた方がいいです。
 とはいえ「音を出している」という表現が要るので、提案の句ではとりあえず残します。いろいろ表現を考えてみてください。

・街路樹は揺れて奏でる初夏の音を

句の評価:
★★★★★

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「青楓揺れて奏でる初夏の音を」の批評

回答者 たーとるQ

句の評価:
★★★★★

權藤潤さん初めまして。たーとると申します。御句、初心者がやりがちなことを色々やっちゃってますね。安心感が持てます。

まずは季重なり。一句に2つ以上の季語(「青楓」と「初夏」)が入っているので、主役に立つものが分からず伝えたいものが曖昧になります。
次に、重複した表現。植物が「揺れる」とあらば「音」というのも自然に浮かびますので勿体ないです。
最後に「奏でる」という微妙な擬人化。陳腐になりがちで中々使えるものではないので控えましょう(他に「踊る」「燃える」なども難しい)。

以上の3つを改善し、さらにコメントから「風」と「自分の状況」の情報を入れて添削してみます。
・青楓かぜに揺れてるウォーキング
・青楓かぜに揺れてる日陰かな
(楓と風の漢字が似てるので、窮屈にならないよう「かぜ」は平仮名です)

更に權藤さんが主張したいであろう「初夏の音」を尊重し、音と押して入れる形も。
・青楓かぜに揺れてる音や昼

權藤潤さんは17音にまとめる力はありそうですので、テクニックを磨けば上手くなりそうです。次回は季重なりに気をつけて詠んでみてください。

点数: 0

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「青楓揺れて奏でる初夏の音を」の批評

回答者 なお

句の評価:
★★★★★

權藤潤さん、こんにちは。初めまして。
御句拝読しました。青楓は爽やかですね。秋の紅葉もいいですが、この時季の青々とした景色も気持ちいいですよね。

さて御句、季重なりはたーとるさんが説明してくださっています。
私は他の表現のことについてお伝えします。
木の葉が揺れて音を奏でる光景を表すのに、「葉擦れ」という言葉があります。私はそれを使って何かいい提案句をと考えているうちに遅くなってしまいました。

ところがいい提案句が思いつかないので、他の方の句をご紹介します。ネットの優嵐歳時記というサイトに載っていたのですが、

はつ夏の葉擦れの音を聞き歩く

いい句ですね。青楓は出てきませんが、潤さんが重ねてお使いの「初夏」を季語に使った句です。ご参考になさってください。

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